カナダ・BC州で体外受精支援プログラム開始

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州で公的資金による体外受精(IVF)支援プログラムが開始、7月2日から申請受付が始まった。

 BC州の医療サービスプラン(MSP)加入者を対象に、1回のIVF治療につき最大19,000ドルの助成する。年齢制限は18歳から41歳まで(申請時)、申請は不妊治療専門医を通じて行う必要がある。審査は先着順。

 助成金の額は世帯収入によって決定される。具体的には、課税前世帯年収が10万ドル以下では最大19,000ドルの全額補助を受けることができる。その後、助成額は段階的に減額され、世帯年収が25万ドルより高い場合は対象外となる。

 プログラムが実施されるのは、Olive Fertility Centre、Pacific Centre for Reproductive Medicine、Grace Fertility and Reproductive Medicineの3機関。遠方からの通院が必要な場合は「移動支援プログラム(Travel Assistance Program)」が適用され、対象者には交通費の一部が補助される。

 実施機関の一つOlive Fertility Centreの臨床医療ディレクター、ニーアム・タロン氏は声明で、高度な生殖医療に頼らざるを得ない不妊治療患者にとって同プログラムは画期的なもので、より公平な生殖医療アクセスを実現する重要な一歩として同様の制度を導入している他の州と歩調を合わせるものだと話している。

(記事 高城玲)

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