バンクーバー市が条例改正、一戸建て用の区画にマルチプレックス建設が可能に

Image from City of Vancouver
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 バンクーバー市議会は9月14日、建築規制(Zoning)と住宅開発の条例の変更を可決した。これで一戸建て住宅の区画に複数ユニットの住宅(マルチプレックス)を建てることが許可される。マルチプレックスを増やすことにより地域の人口密度を上げ、それぞれの地域性を保ちながら住宅問題を解決することを目的としている。

 今回の条例改正で、住宅地1区画に3〜6戸の住宅を建てることができるようになる。高さは最大3階建て。ユニット数は区画のサイズによって決まる。また、賃貸目的で建設される場合に限り7~8戸も可能。

 市内に約65,000ある一戸建て用区画の多くが対象となる。市は条例施行後、年間約200件のマルチプレックス建築申請が行われると予想。オークリッジやケリスデール、ポイント・グレイなどバンクーバー市内南部に多く建てられると見ている。

 今回の変更に対し、市議や専門家の意見は分かれている。CBC電子版によると、クリスティーン・ボイル市議は「ここ数十年で最大の変化」と評価しながらも、住宅問題解決には「年間200件では不十分」と批判。Abundant Housing Vancouverのピーター・ワルドカーチ氏も「年間数千戸のマルチプレックスが必要」とし、住宅密度が低い地域へのアパートメント建設禁止が続く限り、住宅問題は続くとしている。

City of Vancouver: Adding Missing Middle Housing + Simplifying Regulations

(記事 編集部)

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