男声合唱団Chor Leoniテナー・林長司さんが語る「Christmas with Chor Leoniの魅力」

Chor Leoniで活躍する第2テナー・林長司さん。写真提供:林長司さん
Chor Leoniで活躍する第2テナー・林長司さん。写真提供:林長司さん

 バンクーバー(ブリティッシュ・コロンビア州)を中心に活動するChor Leoni。1992年に設立され、今ではカナダを代表する男声合唱団として国内外で知られている。

 この合唱団で1996年から第2テナーとして活躍している林長司さんに、12月16日から開催されるクリスマスコンサート「Christmas With Chor Leoni」について話を聞いた。

男声合唱団Chor Leoniの魅力

 Chor Leoniは、第1テナー、第2テナー、バリトン、ベースで構成される男声合唱団。約60人が参加している。女声合唱、混声合唱とそれぞれ魅力があるが、男声合唱は「一番上の音と一番下の音がすごくブレンドしやすいんですよね、男性だけというのは。同じ波長なので」と説明する。

 「全体のハーモニーとして聞くので、体感っていうか、感じる部位が違うという感じです。深い、広がった音がします」。よく言われるのは「男声合唱団の迫力が好きとか、あまい感じがいいとか、日本でいうグリークラブみたいな雰囲気が好きという方が多いですね」

 Chor Leoniの音楽の魅力を聞くと、「トラディショナルなものが現代によみがえるみたいな感じの、みんながどこかふるさとを感じるような、親しみを覚えるような、それでいて、歌詞やメロディが我々のアレンジで新しく聞こえる。それがいいんだと思います」と話す。

 指揮者のErick Lichteさんをはじめ、作り手側の「観客のことをすごく思っている音楽観を、聞いている人も感じるのではないでしょうか。リメンバランスデー・コンサートでもそうでしたが、我々の音楽は、やっぱり聞く人の心に共鳴するんだと思います。だから、また来たくなる。そんな期待が魅力だと思います」

今回のクリスマスコンサート「レパートリーが好きですね」

 林さんはChor Leoniのクリスマスコンサートについて、クリスマスツリーの飾り付けの箱を開けたときのワクワク感みたいだと表現した。

 「クリスマスツリーを立てる前に、飾り付けがいっぱい入っている箱を開けた時の感じです。色んなキラキラしたものがいっぱい入っていて、それぞれが少しずつ色や輝きが違って。一つひとつ、思い出が詰まっていて、それをパーって見るような、そんなコンサートですね」と笑顔を見せた。飾りを見ながら、こんなことがあった、これはあそこで買ったとか思い出しながら、「一つひとつ、ツリーにぶら下げていくような感覚を感じていただけるコンサートです」。

 ほぼ全てをChor Leoni用にアレンジした曲でワールドプレミアも多い。「大人から子どもまで皆さんに喜んでもらえるコンサートだと思います」

 だから、Chor Leoniのクリスマスコンサートへの観客の期待が大きいことも実感している。「Chor Leoniのクリスマスコンサートに行ったら100%暖かい気持ちになって帰れる。聞いていて気持ちが一体化できるような、そんな期待感を持って来られる方が多いんです」。その期待にどう応えるか、それも楽しんでいるようだ。

 今年のコンサートは「ここ10年くらいの中では、僕はレパートリーが一番好きですね」という。「1年間色々とサポートしていただいた皆さんに感謝の気持ちを込めて、精一杯がんばらせていただきます」と笑った。

 クリスマスコンサートは、12月16日から3日間、6回公演される。

Christmas With Chor Leoni

日時:12月16日(金)8pm、17日(土)2pm、5pm、8pm、19日(月)5pm、8pm
会場:St. Andrew’s-Wesley United Church(1022 Nelson St, Vancouver)
チケット:20ドル~50ドル
ウェブサイトhttps://chorleoni.org/event/christmas-with-chor-leoni/
曲目:To This Bleak Midwinter、Good Ol’ King Wenceslas、People, Look East、O Little Town of Bethlehem、Cold Moon、Auld Lang Syne、Halcyon Days、Halcyon Days、S’vivon、Two Counting Carols、Jingle Bells、Silent Night

Photo by David Cooper/Chor Leoni
Photo by David Cooper/Chor Leoni

(取材 三島直美)

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