川村泰久 駐カナダ日本国大使より新年のごあいさつ

駐カナダ日本国大使 川村泰久

明けましておめでとうございます。

 2020年は、新型コロナウィルスの世界的な感染の広がりにより、世界の様相は大きく変化しました。ワクチン接種等が始まり期待する声も聞かれますが、変種のウィルスが新たに見つかるなど未だ先が見通せない中、バンクーバー新報をお読みの皆様は新しい年への思いを巡らせていらっしゃることと思います。

 第二波に直面しているカナダでは、新規感染者数が一層増加傾向にあり引き続き予断を許さない状況が続いております。このような状況の中で、皆様におかれましては、仕事や生活の様々な面においてご心配が多いことかと思います。

 新型コロナの感染が拡大し、課題が拡大している国際情勢において、基本的な価値観を共有するG7の一員として日本とカナダは絶えず協働しています。昨年9月の菅義偉総理とジャスティン・トルドー首相との初の電話会談においては、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け両国で協力していくことを再確認しました。法の支配に基づくインド太平洋地域の自由で開かれた海洋秩序を維持・強化することは、この地域の安定と発展をもたらすものです。

 本年は丑年です。丑は我慢や忍耐を象徴すると言われます。私としましても現下のコロナ禍に屈せず、日加関係、そしてカナダ及び世界における日本の国際的地位の更なる発展のため尽力してまいります。

 新型コロナウィルスの感染対策はしっかりと続けていただくことが必要です。皆様におかれましては、手洗いの励行、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、不要不急の外出の抑制など、感染防止の一層の徹底をお願いいたします。

 大使館、そしてバンクーバー総領事館では、皆様の生活の安定と安寧のため力を尽くして参りたいと思います。お困りのことがありましたら、いつでも大使館、バンクーバー総領事館にご相談ください。

 新型コロナウィルス感染症の早期の終息と皆様のご健康を願い、本年が皆様にとって明るい1年となることを心よりお祈り申し上げます。

 令和三年元旦