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Naomi Mishima

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注目のカナダ自由党・党首選、トルドー首相の後任は誰に?

会見するトルドー首相。2016年3月2日、バンクーバー市。Japan Canada Today
会見するトルドー首相。2016年3月2日、バンクーバー市。Japan Canada Today

 年明け早々にジャスティン・トルドー首相が辞任表明し、カナダ政治2025年の幕が開けた。今年はカナダ政府にとって重要な案件が続く。議長国としての主要7カ国(G7)首脳会議開催、連邦総選挙、そしてなにより1月20日に誕生したアメリカのトランプ政権対応だ。

 これらを乗り切るために自由党を率いる次期党首選びがいよいよ始まった。

党首選の候補者は6人に

 1月6日にトルドー首相が辞任を表明して以降、党首選に立候補する可能性があるさまざまな名前が挙がった。ルブラン財務大臣、ジョリー外務大臣、アナンド運輸大臣、フレーザー元住宅大臣、シャンパーニュ産業大臣などなど。中には、ブリティッシュ・コロンビア州元州首相クラーク氏の名前もあった。フランス語を猛特訓中とかで、本人も昨年のテレビインタビューで出馬についてまんざらでもなさそうだった。しかし結局はこうした主力閣僚は早くに立候補しないことを表明。中には次期選挙にすら出馬しない意向を表明する閣僚もいた。

 そんな中、党首選に名乗りを上げたのは、元財務大臣兼副首相のクリスティア・フリーランド議員、元下院政府総務カリーナ・グールド議員、ジェイミー・バティステ議員、元国会議員のルビー・ダーラ氏とフランク・ベイリス氏。そして、元カナダ中央銀行総裁のマーク・カーネイ氏だ。議員のチャンドラ・アリア氏も手を挙げたが党から出馬することを許可されなかった。最終的には6人で党首の座を争うことになった。

 現時点で有力視されているのはカーネイ氏とフリーランド元財務大臣。そんな中で注目は自由党議員の支持。CBCによるとカーネイ氏が74、フリーランド元財相は26。内訳はさらに興味深く、元閣僚のほとんどがカーネイ氏を支持している。

 カーネイ氏は元カナダ中銀総裁だが議員の経験はない。全く議員経験のない人を党首に選ぶことはできるが、現在与党の自由党は党首に選ばれた人がそのまま首相になる。その後には、今年はG7もあり、連邦選挙もあり、トランプ大統領とも対峙しなければならないという厳しい状況が待っている。それ以上に、野党が国会が再開する3月にも不信任動議を提出し自由党政権を倒すと意気込むという状況で、外相、財相、副首相を経験し、トランプ第1次政権も乗り切ったフリーランド議員ではなく、議員未経験のカーネイ氏を元閣僚のほとんどが支持しているのは興味深い。

 世論調査では、アンガスリードも、アバカスデータも、カーネイ氏が党首になった方が自由党を支持する人が増えるという結果を発表している。ただし、保守党支持を超えるほどではない。どちらが党首になっても厳しい状況には間違いない。

 さらに2月3日にはトルドー首相とトランプ大統領の電話会談の結果、ひとまずアメリカからの関税25%課税が30日間延長となったが、その後の対応は新首相が継続する。

 投票日は3月9日。10年ぶりに新しい首相が誕生する。

(記事 編集部)

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「カナダ“乗り鉄”の旅」第21回 日本で消えゆく車内ワゴン販売、健在のVIA鉄道カナダが「一風違う」のは…

トロント・ユニオン駅に停車中のVIA鉄道カナダの列車(大塚圭一郎撮影)
トロント・ユニオン駅に停車中のVIA鉄道カナダの列車(大塚圭一郎撮影)

大塚圭一郎

 「お弁当やお茶はいかがですかー」などと乗務員が乗客に声を掛け、商品を収納したワゴンを押して列車内で売り歩く―。そんな巡回式の車内ワゴン販売が日本の鉄道から相次いで消えている。東海道新幹線(東京―新大阪間)で2023年10月末をもって全て終了し、山陽新幹線<新大阪―博多(福岡市)間>でも24年3月末で全廃された。それだけに、カナダ最大都市のトロントから首都オタワまでのVIA鉄道カナダの列車で車内販売が回ってくると反射的に注文したが、日本とは「一風違う」点があった…。

【車内ワゴン販売】乗務員が商品を収納したワゴンを押して、列車内で販売するサービス。近年相次いで廃止されたものの、JR東日本の東北・上越・北陸・秋田・山形新幹線と中央線の特急「あずさ」、特急「ひたち」のそれぞれ一部列車などに残っている。

 日本ではもともと商品を入れた箱や、かごを持って車内を売り歩くスタイルだった。日本の旧鉄道省の1935(昭和10)年度の年報によると、JRグループの前身となる国有鉄道で「旅客サービス改善の一助として」34年12月1日から食堂車を連結していない列車の一部区間で弁当やお茶の試験販売を始めた。弁当やお茶を求める利用者の需要が多かったものの、途中駅の停車時間が短いため販売員が乗り込んで売り歩いたところ「実施後の成績良好のみならず一般旅客に好評を得た」とし、35年に「列車内乗込販売手続き」が定められて同年11月1日に施行された。

 第2次世界大戦後の1958年には、当時の日本国有鉄道(国鉄)は食堂車を連結していない列車で弁当とお茶、雑貨を売り歩く車内販売を開始。ワゴンを押しての販売が導入され、最初の東京オリンピックが開かれた64年の東海道新幹線の開業時にも車内ワゴン販売が採り入れられた。

同じ時刻の列車で別の列

 カナダ最大の都市の玄関口らしく、トロント・ユニオン駅は石造りの風格あふれる駅舎だ。足を踏み入れると上まで吹き抜けになっており、開放感を味わえる。その一角には昔ながらの有人切符売り場があり、その上にVIA鉄道の発車案内を記した電光掲示板がある。

トロント・ユニオン駅のVIA鉄道カナダの発車予定を知らせる電光掲示板(大塚圭一郎撮影)
トロント・ユニオン駅のVIA鉄道カナダの発車予定を知らせる電光掲示板(大塚圭一郎撮影)

 「列車番号50番 オタワ行き」と記されており、その脇には旅行時の発車時刻を「定刻 午前6時47分発(現在は午前6時32分発)」と表示していた。スケジュール通りであることに胸をなで下ろし、乗り場に向かう下りのスロープを進んだ。

 すると、列車番号50番のオタワ行きと記された立て札があり、乗車を待つ長い列ができていた。さすがはVIA鉄道の旅客収入の約8割を稼ぎ出している主力区間の「ケベックシティー―ウィンザー回廊」に含まれる区間だけあって盛況だ。

 VIA鉄道によると、トロント―オタワ間は平均4時間26分かかり、エア・カナダなどの旅客機の平均1時間3分の4倍に達する。しかし、空港は郊外にある上、搭乗前の保安検査などがあるためカナダ連邦政府は国内線利用者に1時間半前までに到着するように呼びかけている。

 そうした時間も考慮に入れると、鉄道が航空機より断然遅いとは言えない。二酸化炭素(CO2)排出量も低減でき、普通車に相当するエコノミークラスの割引運賃で54カナダドル(1カナダドル=105円で5670円)というディールは決して悪くないと思った。

 近くの一角には、同じように首を長くして乗車案内を待つ別の列ができている。そちらは午前6時47分(現在は午前6時32分)の「列車番号60番 モントリオール行き」の利用者だ。

 オタワ、モントリオールともにトロントの東にあり、同じ方向の列車がなぜ同じ出発時刻なのか。それは両方の列車が連結してトロントを出発し、途中で切り離してそれぞれの目的地に向かうからだ。

 もしも同じ列に並ばせると、利用者が間違った行き先の列車に乗ってしまうリスクがある。そこで、あらかじめ異なる列にすることで区分けし、ご乗車ならぬ「誤乗車」を防いでいるのだ。

自慢の新型車両がお待ちかねと思いきや…

VIA鉄道カナダの新型車両の外観(VIA鉄道提供)
VIA鉄道カナダの新型車両の外観(VIA鉄道提供)

 係員の「進んでください」という指示とともに、列の先頭が上りエスカレーターに乗り込んだ。VIA鉄道はケベックシティー―ウィンザー回廊でドイツの鉄道車両大手、シーメンスが造る新型車両の導入を進めており、ホームページでは自慢の車内を「人間工学に基づいて設計された座席により、リラックスした乗車が実現します。体を伸ばせるゆったりした空間で景色をお楽しみください!」とアピールする。

VIA鉄道カナダの新型車両の車内(VIA鉄道提供)
VIA鉄道カナダの新型車両の車内(VIA鉄道提供)

 そんな紹介文を読んでいた私は、エスカレーターで上がった先のプラットホームにはピカピカの新型車両が待ち受けているのではないかと予想した。

 ところが、ホームに上がった時に視界に入ったのは、ディーゼル機関車に連結された薄汚れたステンレス製の旧型客車だった。アメリカの金属加工メーカーの旧バッドなどが製造し、1946年の登場から「傘寿」(80歳)を迎えようとしている古参車両だ。

トロント・ユニオン駅でのVIA鉄道カナダの旧型客車(大塚圭一郎撮影)
トロント・ユニオン駅でのVIA鉄道カナダの旧型客車(大塚圭一郎撮影)

 車内に入って予約した座席に行くと、クロスシート同士の足元の前後間隔は狭く「体を伸ばせるゆったりした空間」とはほど遠い。座席のビニール製の表皮もくたびれており、新型車両にかなわないのは火を見るより明らかだ。

VIA鉄道カナダの旧型客車の座席(大塚圭一郎撮影)
VIA鉄道カナダの旧型客車の座席(大塚圭一郎撮影)

 だが、新型車両への置き換えで引退し、廃車になってしまうのは時間の問題だ。「乗るなら今でしょ」と気持ちを前向きに切り替え、座席に腰かけた。

 列車は定刻通り発車したものの、オンタリオ州の公共交通機関「GOトランジット」の通勤列車(本連載第18回参照)が次々と行き来する時間帯だけに低速運転が続いた。

 その後スピードを上げると縦揺れがすさまじく、まるでトランポリンの上ではねているかのようだ。うとうとして眠りに落ちることも許されない移動空間でどのように過ごそうかと思案していると、私が心待ちにしていたサービスが出現した。

“応援買い”ともう1つの動機で飛びつく

VIA鉄道カナダで車内販売に使うワゴン(大塚圭一郎撮影)
VIA鉄道カナダで車内販売に使うワゴン(大塚圭一郎撮影)

 車内販売のためにカートを押した客室乗務員が隣の客車から移ってきたのだ。以前、奮発してJRのグリーン車に相当するビジネスクラスに乗った際には食事と飲み物が出てきたが、今回はエコノミークラスなので別料金なのは間違いない。

 それでも、私には車内ワゴン販売に飛びつきたいという購買意欲があふれていた。動機が2つあった。JRで車内ワゴン販売を廃止する列車が相次ぎ、東海道新幹線で名物の「シンカンセンスゴイカタイアイス」を車内で買えるのも一部列車のグリーン車のモバイルオーダーサービスだけとなってしまった。そこで1つ目の動機はVIA鉄道で残っているのは喜ばしく、“応援買い”をしたくなったのだ。

 もう1つの動機は、トロント・ユニオン駅の地下街にある物販店は閉まったままで朝食とホットコーヒーを購入できなかったためだ。JRで車内ワゴン販売の廃止が続出している背景には「駅ナカ」と呼ばれる駅構内商業施設を拡充し、弁当を買ってから乗車する利用客が増えたことや、「人手不足によって販売員の採用が難しくなった」(JR大手幹部)ことが影響している。ところが、トロント・ユニオン駅では少なくとも競合する物販店が閉まっており、自動販売機が充実している日本とは異なるためアンメットニーズ(満たされていない顧客の潜在的な欲求)があるのだ。

価格は日本のエキナカならば…

 ワゴンを押して回ってきた男性客室乗務員に、クロワッサンにハムを挟んだサンドウィッチと、ホットコーヒーを注文した。商品を折りたたみ式のテーブルの上に置いたので、支払いのためクレジットカードを渡そうとすると「それは後で」という。

VIA鉄道カナダの車内販売で買ったハムのサンドウィッチとホットコーヒー(大塚圭一郎撮影)
VIA鉄道カナダの車内販売で買ったハムのサンドウィッチとホットコーヒー(大塚圭一郎撮影)

 「一風違う」販売方法に首をかしげ、そのまま待っていると別の男性客室乗務員がやって来て注文内容を確認した。「ハムのサンドウィッチとホットコーヒーを注文しました」と話すと、乗務員は「そこにあるのはターキーサンドウィッチだね。間違っているので交換してくる」と言って代わりにハムのサンドウィッチを持ってきた。

 つまり2人の乗務員で役割分担ができており、1人は商品の手渡し、もう1人は注文内容の確認および決済をそれぞれ担当しているのだ。この方式ならば商品や会計の間違いを防ぐ効果があり、不正会計防止の狙いもありそうだ。

 私はアメリカのクレジットカードで支払ったところ、価格は11・09アメリカドル(1ドル=155円で約1720円)だった。実に高い!

 JR東日本の横浜駅ならば「ベックスコーヒーショップ」でソフトフランスパンにソーセージとポテトサラダを挟んだ「ソーセージ&ポテト」にホットコーヒーが付くモーニングセット「ソーセージ&ポテトセット」(530円)で朝食を済ませた上で、昼食のために崎陽軒の「シウマイ弁当」(1070円)と550ミリリットル入りのペットボトル入りミネラルウオーター「フロムアクア 谷川連峰の天然水」(120円)まで買えてしまう金額だ。

 つまりVIA鉄道の車内ワゴン販売の1食分の金額で、日本のエキナカならばより充実した食事を2食分賄えてしまう計算だ。

 もっとも、為替の円安ドル高傾向による輸入品価格の上昇などが響き、日本でも値上げラッシュの様相を呈している。総務省によると、2024年12月の生鮮食品を除くコア消費者物価指数(CPI)は前年同月より3・0%上がった。

 それでも新型コロナウイルス禍によるサプライチェーン(供給網)の制約に直面し、2022年6月にCPIの前年同月比上昇率が8・1%とピークを付けたカナダに比べれば物価上昇のペースは緩やかに推移している。

 日本政府は「わが国はデフレ(持続的な物価下落)から脱却していない」という認識を今も変えていない。個人的には違和感を抱いているものの、海外の物価水準と比べると「デフレ状態」のように受け止める向きがあることには一定の理解もできよう。

共同通信社元ワシントン支局次長で「VIAクラブ日本支部」会員の大塚圭一郎氏が贈る、カナダにまつわる鉄道の魅力を紹介するコラム「カナダ “乗り鉄” の旅」。第1回からすべてのコラムは以下よりご覧いただけます。
カナダ “乗り鉄” の旅

大塚圭一郎(おおつか・けいいちろう)
共同通信社経済部次長・「VIAクラブ日本支部」会員

1973年、東京都生まれ。97年に国立東京外国語大学外国語学部フランス語学科を卒業し、社団法人(現一般社団法人)共同通信社に入社。2013~16年にニューヨーク支局特派員、20~24年にワシントン支局次長を歴任し、アメリカに通算10年間住んだ。24年9月から現職。国内外の運輸・旅行・観光分野や国際経済などの記事を多く執筆しており、VIA鉄道カナダの公式愛好家団体「VIAクラブ日本支部」会員として鉄道も積極的に利用しながらカナダ10州を全て訪れた。

 優れた鉄道旅行を選ぶ賞「鉄旅(てつたび)オブザイヤー」(http://www.tetsutabi-award.net/)の審査員を2013年度から務めている。共同通信と全国の新聞でつくるニュースサイト「47NEWS(よんななニュース)」や「Yahoo!ニュース」などに掲載されている連載『鉄道なにコレ!?』と鉄道コラム「汐留鉄道倶楽部」(https://www.47news.jp/column/railroad_club)を執筆し、「共同通信ポッドキャスト」(https://digital.kyodonews.jp/kyodopodcast/railway.html)に出演。
 本コラム「カナダ“乗り鉄”の旅」や、旅行サイト「Risvel(リスヴェル)」のコラム「“鉄分”サプリの旅」(https://www.risvel.com/column_list.php?cnid=22)も連載中。
 共著書に『わたしの居場所』(現代人文社)、『平成をあるく』(柘植書房新社)などがある。東京外大の同窓会、一般社団法人東京外語会(https://www.gaigokai.or.jp/)の広報委員で元理事。

「古典を愉しむ⁕日本舞踊ワークショップ」のお知らせ

お寺de日本舞踊(子供&大人)

216日(日曜日)
午後1時~2時

日本舞踊は、日本の伝統芸能の一つで、優雅な踊りやしぐさが魅力です。
日本舞踊の基本や挨拶の仕方、扇子の開き方、歩き方などを体験してみませんか?
ご希望の方には、浴衣レンタルもございます。

<参加費>

お寺de日本舞踊ワークショップ(子供&大人)
$10/小人(対象年齢:3歳~12歳) 無料/保護者
$20/大人(13歳~大人)

浴衣レンタル
$10/小人 (対象年齢:3歳~12歳)
$20/大人(13歳~大人)

<講師>
藤田ともえ女史
経歴:日本、東京浅草で藤間流日本舞踊を習得。
東京出身 バンクーバー近郊在住

  藤田先生は、『東漸寺』と『和の学校@東漸寺』への奉納舞として、講師料金をお寺に寄付してくださっています。
心より感謝申し上げます。   

<和の学校@東漸寺イベント及び各種教室のお申し込み*お問い合わせ>

和の学校@東漸寺TOZENJI コナともこ tands410@gmail.com

住所 209 Jackson street Coquitlam, B.C.

和の学校@東漸寺ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/

*ご紹介キャンペーン中*大人のみ

ご紹介した方、された方、初回が$15となります。
是非、お友達をお誘いの上、ご参加くださいませ。

和の学校@東漸寺2月のお知らせ

今年最初のお知らせです。

和の学校@東漸寺は、日本文化を学び継承する活動をしています。

親子で、お友達と、または新しいことを始めるためにおひとりでも、ご一緒に楽しませんか。

本年もどうぞよろしくお願いいたします

「フィルム向/殺陣教室」
2月2日、9日、23日  (日曜日)
午前10時~午後11時半 「殺陣*レギュラークラス」
午後12時~午後1時半 「殺陣*基礎クラス」

<参加費> 
❍レギュラークラス、基礎クラス
$20/回

「着付教室、着物ワークショップ/着物クラブ」

ご自分で着物を着て、お出かけしてみませんか。

初心者向けの着付け教室です。

着物及び帯や小物のレンタルもしております。(有料)

毎週日曜日 地下道場又は本堂にて

*日時について変更もございますので、その都度ご連絡をいただけましたら幸いです。

<参加費>
❍通常教室$20/回(グループクラス;最少人数3名)
*セミプライベートやプライベートクラスもございます。
❍レンタル着物&名古屋帯$30/回 レンタル浴衣&半幅帯$20/回 

「お寺de日本舞踊ワークショップ」

日時;TBD

日本舞踊は、日本の伝統芸能の一つで、優雅な踊りやしぐさが魅力です。

日本舞踊の基本や挨拶の仕方、扇子の開き方、歩き方などを体験してみませんか?

ご希望の方には、浴衣レンタルもございます。

<参加費>
❍ワークショップ(子供&大人)
$10/小人(対象年齢:3歳~12歳) 無料/保護者
$20大人(13歳~大人)

❍浴衣レンタル
$10/小人 (対象年齢:3歳~12歳)$20/大人(13歳~大人)

*  担当講師は、『東漸寺』と『和の学校@東漸寺』への奉納舞として、講師料金をお寺に寄付してくださっています。

心より感謝申し上げます。

「茶話タイム」

午後12時~1時

(茶話タイム内では、各種お教室に参加された方同士の社交の場として、お愉しみください。着物クラブを同時開催することもございます。)

❍茶話タイム $5~ドネーション/教室への参加者は無料です。

<和の学校@東漸寺イベント及び各種教室のお申し込み*お問い合わせ>

和の学校@東漸寺TOZENJI コナともこ tands410@gmail.com

住所 209 Jackson street Coquitlam, B.C.

和の学校@東漸寺ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/

2025年度 建友会新年会

クイズ大会の様子。2025年建友会新年会
クイズ大会の様子。2025年建友会新年会

1月22日に建友会新年会を開催しました。

木山領事・小林領事をはじめ、他団体の代表の方も参加され、総勢34名での開催となりました。

松原会長の挨拶、領事、他団体の代表の方の紹介、木山領事の新年の挨拶および乾杯の音頭、新役員の紹介、参加会員の自己紹介が終わった後は、ブッフェ形式のお食事会となり、食べきれないほどの食べ物が並びました。

お食事会のあとは恒例のゲームの時間です。テーブル対抗クイズ大会で、問題に対しテーブルごとに話し合い、一問一答にたいへん盛り上がっていました。正解が多いテーブル順に、各自が持参したプレゼントの山から好きなものを取っていきました。

本年度も新しい役員と共に、皆様にお役に立てる情報や機会を提供できるよう頑張ってまいりますので、どうかよろしくお願いいたします。

木山領事からの新年のあいさつ。2025年建友会新年会
木山領事からの新年のあいさつ。2025年建友会新年会

(寄稿 建友会)

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「新年の寿ぎ*点初」

カナダde着物

第67話 
着物生活、日本と海外を行ききして

 皆さま、新春お喜び申し上げます。

 日本では「寿ぎ(ことほぎ)」という言葉に込められた意味が大切にされているそうです。

 『寿ぎ』は、相手の幸せや健康・繁栄を願う気持ちを表す言葉、『点初(てんぞめ)』は、茶道や書道の行事で用いられる言葉で、年の初めに特別な意味を持っています。

 新年のご挨拶にはさまざまなものがありますが、口に出すと不思議と清らかで優しい気持ちになりますね。

 皆さんが健やかで幸せな一年を迎えられることを心よりお祈りいたします。

「Golden Hour Vista!」Manto Artworks
「Golden Hour Vista!」Manto Artworks

*今日の着物*Today’s Kimono

「着物生活、日本と海外を行ききして」

 皆さんは着物をどのくらいの頻度で着られていますか?なかなか着るチャンスがないという方も多いかもしれません。私自身の経験では、日本にいる時よりもカナダにいる時の方が、着物を着る機会が増えました。

 カナダにほとんどの着物を持ってきてしまったというのも一因ですが、日本滞在中は何かと忙しく、よく動き回るため、つい洋服を選んでしまいます。特にお茶会など、特別な行事がない限り、普段は着物を着ることが少なくなってしまいます。不思議なことに、日本にいる時よりも、カナダで着物を着ることが多くなったのです。

 カナダでは、着物を着ること自体が珍しく、特別感があるからか、着物を着ると何だかその存在感が際立ちます。カジュアルな日常生活でも、着物を着ることで日本文化を感じ、また新たな自分を発見することができるのです。

 カナダで着物に興味を持ってもらえる機会が増えることも、着物を楽しむ大きな理由の一つです。

 逆に、日本では着物は特別な場面で着るものという感覚が強いので、日常的に着る機会が少ないのが現実です。それでも、日本にいてもカナダにいても「着物を日常に取り入れる」という意識を持ち続けることで、もっと着物を楽しめるようになるのではないかと思います。

 皆さんはどんな時に着物を着ることが多いですか。日常生活にどのように着物を取り入れていますか。

 カナダで着物を楽しむポイントを上げてみましたので、ご参考にされてください。

  • 着付けのレッスンを受ける:個人の先生、日本文化のコミュニティセンター、お寺で、着物の着付けを学ぶことができます。
  • 着物を購入する:日本で呉服屋や中古着物店、オンラインショッピングで購入する。カナダの和物店、オンラインショッピング、日本のコミュニティセンターで中古を購入する。
  • 着物を日常に取り入れる:イベントや特別な日に限らず、カジュアルな着物スタイルで、パーティーやデートに行く。
「日系センター合同新年会2025にて」コナともこ
「日系センター合同新年会2025にて」コナともこ
「お祝いの席には、橘をあしらった訪問着などは、いかがですか」コナともこ
「お祝いの席には、橘をあしらった訪問着などは、いかがですか」コナともこ

*今日の和の学校*Today’s Gathering

「着物でお祝い 2025成人の日」

 今年も東漸寺では、二十歳を迎えた皆さまが華やかな着物でお詣をされました。
 カナダで育っても日本にルーツがあることに誇りを持っていただけたら幸いです。
 「ご成人、おめでとうございます!」

「東漸寺の本堂にて、成人のお祝い、厄除け法要が行われた。2025年1月19日」コナともこ
「東漸寺の本堂にて、成人のお祝い、厄除け法要が行われた。2025年1月19日」コナともこ
「お参りに来られた成人をむかえた女性。写真撮影もされました」コナともこ
「お参りに来られた成人をむかえた女性。写真撮影もされました」コナともこ

*参照*

日本の行事.暦 
http://koyomigyouji.com/index.html

晴れ着の丸昌  振袖について
https://www.hareginomarusho.co.jp/contents/irotomesode/222

「着物語り」
コナともこさんが着物の魅力をバンクーバーから発信する連載コラム。毎月四季折々の着物やカナダで楽しむ着こなしなどを紹介します。
2020年8月から連載開始。第1回からのコラムはこちらから

コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。
13年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。

年間を通じて季節の行事に加え、お寺での初参り、七五三祝い、十歳祝い、元服祝い、二十歳祝い、結婚式、生前葬、お葬式などの設えと装いのお手伝いもさせていただいております。

*詳しくはコナともこ までお問い合わせ下さい。tands410@gmail.com
東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持の為に使われています。

カナダ人の夫+社会人と大学生の3人娘がおり、バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
インスタグラム https://www.instagram.com/wa_no_gakkou_tozenji/
フェイスブック https://www.facebook.com/profile.php?id=100069272582016

東漸寺Tozenji Temple https://tozenjibc.ca/

コナともこ
Facebook https://www.facebook.com/tomoko.kona.98
Instagram https://www.instagram.com/konatomoko/?hl

「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks
「東漸寺🌸春🌸2024」Manto Artworks

カナダで活躍する日本人薬剤師たちの物語

増え続ける日本人薬剤師

 テレビ番組のような仰々しいタイトルをつけてしまいましたが、今回から複数回に渡り、私以外の日本人薬剤師の皆さんを紹介しようと思います。それというのも、カナダで16年間この仕事をしている間に、日本語を話す日本人薬剤師の数は徐々に増え、それほど珍しい存在ではなくなってきました。また、新型コロナウイルスの収束以降、カナダの薬剤師を目指したいと連絡を下さる方も増えてきています。これはなんとも明るい話ではありませんか。

 薬剤師とは、一般的には薬のスペシャリストという普遍的な職業に思えますが、その役割や働き方は国や文化によって大きく異なります。日本では主に調剤や患者への服薬指導が中心とされていますが、カナダでは薬剤師の職能はより幅広く、地域のヘルスケアにおいて欠かせない存在です。例えば、カナダでは、薬剤師が特定の薬を処方したり、予防接種を行うことが認められており、日本とは異なる責任と権限が与えられています。

 こうした環境の中で活躍する日本人薬剤師の皆さんは、かつての私がそうであったように、文化や医療制度の違い、そして言語の壁を乗り越えながら、自らの力で道を切り開いてきました。こうした挑戦には大きな意義があり、現地で信頼される薬剤師となるまでの過程は、まさにチャレンジの連続だったと言えます。

 そんな日本人薬剤師の皆さんの経験や奮闘記、そして未来への展望を紹介していきます。今回は、学生時代から海外研修を体験し、ワーキングホリデーをきっかけにカナダへ渡り、薬剤師となった宮崎県出身の新地エリカさん(以下、エリカさん)をご紹介します。エリカさんのストーリーを通して、カナダでの薬剤師という仕事の魅力と、日本人薬剤師としての活躍の可能性を探っていきたいと思います。

海外への挑戦と薬剤師としてのキャリア形成

 ウエストバンクーバーからフェリーで40分のところに、私が住むギブソンズがありますが、そこからさらに車で約30分走ったところにシーシェルト(Sechelt)という町があります。

 このシーシェルトのショッパーズドラッグマートに勤務する新地エリカさんの薬剤師としてのキャリアは、高校時代に両親の勧めで薬剤師を目指したことから始まりました。自称「安定志向」の性格と医療関係者の親類の影響を受け、薬学の道を進む決意を固めました。日本で6年制薬学教育が始まって間もない時期に大学に進学し、もともと病院薬剤師を志していましたが、在学中に薬局薬剤師の楽しさに気づき、卒業後は薬局薬剤師としての道を選びました。

カナダの薬局でのカルチャーショック

 エリカさんが薬剤師免許取得前に実習を行ったショッパーズドラッグマートでは、一般的なカナダ流のカスタマーサービスだけでなく、薬剤師による予防接種やハームリダクションの概念に触れ、大きなカルチャーショックを受けたといいます。ハームリダクションとは、薬物依存や感染症のリスクを軽減するための実践的なアプローチであり、その一環として薬局では清潔な注射針を販売することがよくあります。この取り組みは、患者の健康を守りながら社会全体のリスクを減らす重要な役割を果たしておりますが、日本の大学教育ではそこまで習いませんから、エリカさんはこの実習を通してハームリダクションの意義を深く理解するようになりました。また、カナダでは、薬剤師が経口避妊薬の処方を行うことができ、患者のニーズに応じた柔軟なサービスが提供されていますが、日本から来た薬剤師がまず面食らうのは、経口避妊薬の種類の多さです。患者さんの健康状態やライフスタイルに応じてホルモン量や成分の異なる経口避妊薬や子宮内装具などを提示するのも薬剤師の仕事とはいえ、この領域をマスターするのは大変苦労したそうです。

現場での工夫と課題

 エリカさんは、2024年1月から薬局のマネージャーを務めているだけでなく、今年2月からフランチャイズオーナーへの昇進が決まっており、ショッパーズドラッグマートの「クリニカルサービスに重点を置く」というフィロソフィーを基盤に、薬剤師としての専門性とビジネスとしての運営のバランスを模索しています。例えば、トラベルコンサルテーションや予約ベースの予防接種などのワークフローを導入し、効率的なサービス提供の実現に挑戦しています。最近では、ファーストネーション向けに、薬剤師による処方サービス(MACS:Minor Ailment Consultation Service)のプロモーションに意欲を示しています。ときには、ドクターとの連携や人件費で頭を悩ますことも多いそうですが、それでも持ち前の明るいポジティブ思考を武器に前に進もうとしています。

地域貢献と未来への展望

 「薬剤師として、様々な形でコミュニティをサポートしたい」というエリカさんの思いは、責任感と地域医療への貢献意欲の現れです。デジタル化が進む中で、薬剤師としての専門知識を活かしながら、地域の健康を守る取り組みに情熱を注いでいます。将来的には、処方せん調剤以外の仕事、すなわちメディケーションレビューや薬剤師による処方などのクリニカルサービスを中心とした仕事へのシフトを目標としています。

 エリカさんは休日、旦那さんと一緒にピックルボールやアウトドアアクティビティを楽しんでいるそうです。自然豊かなシーシェルトならではの過ごし方ですね。

さいごに

 エリカさんのキャリア形成には、安定志向を持ちながらも冒険心と柔軟な視点が備わっていることが、インタビューを通してひしひしと感じられました。また、若い日本人女性薬剤師のカナダでの挑戦の歩みは、多くの人々に勇気を与えるに違いありません。さらに、エリカさんのように、日本人ならではの感覚を持ちつつ日本語でサービスを提供できる薬剤師が増えることは、日系コミュニティにとって非常に心強いことです。

 シーシェルト近辺にお住まいの方や、旅行でシーシェルトを訪れる方でお薬が必要な方は、ぜひ一度エリカさんに声をかけてみてください。親切で丁寧な対応を通じて、きっと皆さまの健康をサポートしてくれるはずです。

*薬や薬局に関する一般的な質問・疑問等があれば、いつでも編集部にご連絡ください。編集部連絡先: contact@japancanadatoday.ca

佐藤厚(さとう・あつし)
新潟県出身。薬剤師(日本・カナダ)。 2008年よりLondon Drugsで薬局薬剤師。国際渡航医学会の医療職認定を取得し、トラベルクリニック担当。 糖尿病指導士。禁煙指導士。現在、UBCのFlex PharmDプログラムの学生として、学位取得に励む日々を送っている。 趣味はテニスとスキー(腰痛と要相談)

全ての「また お薬の時間ですよ」はこちらからご覧いただけます。前身の「お薬の時間ですよ」はこちらから。

「初夢25」~投稿千景~

エドサトウ

 正月からずっと考えていたことがある。いささか夢のような話なので、「初夢」という題にしてみた。

 なぜに田中英道先生が言われるようにイスラエルの民のような姿をした埴輪が日本の古墳の中に見られるのは、平安時代の貴族の娘さんが紫式部のような結構鮮やかな赤や緑の入った十二ひとえの着物を着ている絹織物を買い付けに来たようにも見える。ローマ時代の貴族男子が着ていた衣装にも、それと似た派手な色の衣装を着けた絵画が残っている。

 当時、これだけきれいな絹織物を作れるのは東洋の中でも日本が最高ではなかったのかと、正月の百人一首のかるたの札に見られるような絹織物が倭国日本にあったように想像される。

 中国の小さな植民地のような出先機関が楽浪郡という北朝鮮の平壌あたりに紀元前からある。そこへ中国の長安(現在は西安)にいたシルクロードの民のイラン人とかイスラエル人が倭人の絹織物に目を付けて早くからやってきて楽浪郡から日本に来たのかもしれない。だから、魏志倭人伝でも、その距離を楽浪郡、もしくはその対岸の中国から考えればと思う。中国の当時の一里は現在の500メートルぐらいらしいから、魏志倭人伝もそのように読めば理解できるかもしれないと思うのであるが?

 その高句麗にある楽浪郡から倭人の絹と交換するための鉄の塊とそれを加工する中近東の人々が弥生時代から倭国にいたようにも想像される。イタリアのスパゲッティは中国のうどんに起源があるらしいから、日本の鮮やか絹織物がはるかローマまで、ラクダの隊商によって運ばれたのであろう。日本とローマの古い絹の遺伝子を調べたら新しい発見があるかもしれない。

 倭国にあるジマ大国、僕風に読めば「島大国」は北九州にあり、日本の本土側からお米などを運び、帰りの船には鉄やガラス製品が運ばれたと考えれば、沖ノ島が日本海側の中継交易の基地として西日本にネットワークを広げていたのかもしれない。その交易に朝鮮半島の南の倭国に住んでいたという秦氏が裏日本一帯で絹織物などの生産に力を入れて大きな勢力となっていくのではあるまいか?日本では織物を機織り(はたおり)というのは、この秦氏のことをさしているのではと勝手な想像である。

 西日本に馬や牛でスキを使う農耕も始まってくると、鮭などを食料にしていた自給自足の縄文人も伊勢街道を経由して奈良の三輪山あたりまで、物々交換のために縄文土器に穀物や木の実を入れて、やってくるのである。何故か三輪山のご神体は中近東などの砂漠で生きていて大切にされ、印鑑(交易のしるしに)に使われたという蛇なのである。このことは、楽浪郡から来た高句麗の役人と一緒に来たイラン系の人たちがいたのかもしれない。そのなごりが三輪山のご神体なのかもしれない。この縄文人のネットワークは楽浪郡経由で入ってくるコマの人達の牛馬の力による農耕を東日本全土に広め、一段と日本の開拓が進んだようにも想像できる。

 当然、いろんな諍いが起こり始めてくると北九州にあったジマ大国は、明日香村に拠点を移動してくることはシャーマン卑弥呼のお告げであったのであろう。また、三輪山は絹織物交易のイラン系の人々の拠点であったためか蛇の信仰が根付いたのかもしれない。

 夢のような話の想像は膨らむばかりである。

投稿千景
視点を変えると見え方が変わる。エドサトウさん独特の視点で世界を切り取る連載コラム「投稿千景」。
これまでの当サイトでの「投稿千景」はこちらからご覧いただけます。
https://www.japancanadatoday.ca/category/column/post-ed-sato/

バンクーバー交響楽団元音楽監督・秋山和慶さん死去

 バンクーバー交響楽団(VSO)で音楽監督を務めた秋山和慶さんが1月26日午後10時57分、肺炎のため死去した。84歳。東京都出身。

 今年1月1日に自宅で転倒して頸髄を損傷、治療に専念するため1月23日に音楽活動からの引退を表明していた。

 斎藤秀雄のもとで指揮法を学び、1963年に桐朋学園大学音楽学部を卒業、1964年2月には東京交響楽団を指揮してデビューした。バンクーバーでは1972年から85年までVSOで音楽監督を務め、のちに桂冠(けいかん)指揮者に就任。以前の地元紙のインタビューでは「バンクーバーは第二の故郷」と語っていた。

 東京交響楽団をはじめ国内外のオーケストラの音楽監督や首席指揮者など要職を歴任。トロント交響楽団の副指揮者(1968〜69年)も務めた。東京交響楽団などの桂冠指揮者、広島交響楽団の終身名誉指揮者。2001年に紫綬褒章、2011年に旭日小綬章。カナダ・ブリティッシュコロンビア大学より名誉博士号授与。

 VSO終身名誉コンサートマスターの長井明さんは「秋山さんの元日の転倒・入院の速報から引退声明、訃報!VSO のステージにもう一度と期待していたのに・・・!」と悲報に落胆を隠せず、「1975年に秋山さんから『VSOの発展に助けてよ』と言われ、1976年にモントリオール響からVSOに移籍。私の人生の3分の2の“道しるべの線路”を敷いてくれた恩人でした。口数少ないマエストロでしたが彼の行動・言動から学んだことは多大で、今となっては私の最高の賜物の一つです。小澤征爾さんを亡くした日本の指揮者界を引っ張っていく先導者・秋山和義に最善の期待をしていた矢先の悲劇的な他界に言葉を失ってしまいました」と悼んだ。

(記事 編集部)

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展覧会「旨味:芸術で味わう日系人のアイデンティティ」Umami: Savouring Artistic Nikkei Identity

前期:2月8日~5月17日、後期:5月27日~9月27日

オープニングイベント 2月13日18時~20時

本展は、日本カナダ人のアーティストたちが、自分たちのルーツと創造性を独自の方法で表現した作品群を紹介します。日系人としてのアイデンティティを探求する旅路を垣間見ることができます。前期では、Todd Inouye、Ken Mizokoshi、Wendy Tanaka、Brian Kobayakawa、Annie Sumieの五名のアーティストの作品が展示されます。

場所:日系文化センター・博物館 6688 Southoaks Crescent, Burnaby(Edmonds Skytrainより徒歩あるいはバス)

開館時間:火曜から土曜、10時から5時まで

入場無料(寄付歓迎)

ウェブサイト centre.nikkeiplace.org/exhibits/umami-savouring-artistic-nikkei-identity/

お問い合わせ 604.777.7000 info@nikkeiplace.org

年賀状・書き初め・お正月遊びを楽しんだグラッドストーン日本語学園

中学科2、3年書き初め
中学科2、3年書き初め

 日本では、1年の最初に手にする年賀状を高等科上級クラスは文化学習として12月最終日に学びました。相手の健康と幸せを願いながら心を込めて元旦に届く巳年の年賀状を書きました。

年賀状・高上と習字クラブ
年賀状・高上と習字クラブ
書き初めの作品中2、3年と高上
書き初めの作品中2、3年と高上

 「明けましておめでとうございます」の元気な挨拶から2学期が始まりました。

 日本では、1月2日に書き初めをします。学園の中学科2、3年生・高等科上級は2学期の授業初日に、自分の希望や願いの言葉を選んで長い紙に心を込めて真剣な様子で書いていました。「初めて筆を持った」「お習字クラブで書いたことがあったな」と言いながらお稽古しました。掲示された作品を先生方や迎えに来た保護者から、「上手に書けているね」と褒められて満足そうでした。

中学科2、3年書き初め
中学科2、3年書き初め
書初めの作品を持って記念写真
書初めの作品を持って記念写真

 5歳児から小学科、中学科、高等科はクラスごとに、日本の伝統的なお正月遊び「福笑い」「はねつき」「こま回し」「けん玉」「かるた取り(BC州かるた・いろはかるた・ドラえもんかるた・お話かるた・百人一首等)」「すごろく(お正月言葉・カタカナ・漢字・ことわざすごろく等)」「ビデオでお正月に関するクイズ」をし、大きな笑い声が廊下に聞こえてくる一日でした。

「はい、はい」と元気にかるた取り
「はい、はい」と元気にかるた取り
福笑いにチャレンジ
福笑いにチャレンジ
ことわざすごろく
ことわざすごろく
羽根つきを楽しむ
羽根つきを楽しむ
けん玉を楽しむ高等科
けん玉を楽しむ高等科

 また、2、3、4歳児は手作りの凧を日系センターの庭で元気よく凧あげをして走り回りました。

3、4歳児の凧揚げ
3、4歳児の凧揚げ

 どの学年も日本のお正月の気分を味わいながら楽しい時間を過ごし、日本伝統文化の一端に触れたことでしょう。

グラッドストーン日本語学園
Eメール:info@gladstonejls.com
Webサイト: https://www.gladstonejls.com/

(寄稿 グラッドストーン日本語学園)

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