新モントリオール市長に南米出身のマルチネス・フェラダ氏

ケベック州モントリオール市庁舎。2025年4月4日、モントリオール市。撮影 日加トゥデイ
ケベック州モントリオール市庁舎。2025年4月4日、モントリオール市。撮影 日加トゥデイ

 ケベック州で11月2日に実施された地方選挙で最大都市モントリオールの市長にソラヤ・マルチネス・フェラダ氏が選ばれた。8歳の時にチリから亡命してきた経歴を持つ初のラテンアメリカ系市長の誕生となった。

 2期8年務めたバレリー・プランテ前市長は3期目に出馬しない意向を示していた。プランテ前市長の後を継いだプロジェクト・モントリオール党ルク・ラボウイン党首は次点だった。

 マルチネス・フェラダ氏は、デニス・コデレ元市長が率いた市政党から改名したアンサンブル・モントリオール党首に立候補するために、2025年2月に連邦議員を辞職。連邦議員時代はジャスティン・トルドー政権でツーリズム大臣も務めた。

 カナダ第2の都市は新しい市長を迎えるが、問題は山積。現在公共交通機関STMのメンテナンス職員のストライキが11月1日から実施されている。STMのMetro(地下鉄)とバスは現在運行数が制限され、労使交渉がまとまらなければ11月28日まで続くという。さらにバスの運転手とメトロの運行管理者の労働組合が11月15、16日の2日間にストライキを決行すると発表した。

 マルチネス・フェラダ氏は5日にはSTMと労働組合側の両方と面会し、10日以内に交渉をまとめるよう伝えたという。

 モントリオールでは他にも、住宅問題や道路事情など前市長で解決できなかった問題が残ったままとなっている。

 モントリオール市は広島市と姉妹都市で、毎年8月5日(日本時間8月6日)にはモントリオール市植物園内の日本庭園で記念式典が行われている。コレデ元市長は日本との関係強化に前向きだったため、マルチネス・フェラダ氏にも期待がかかる。

(記事 北野大地)

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