今年4月に開幕したカナダのサッカー女子プロリーグ、ノーザンスーパーリーグ(NSL)。バンクーバーに本拠地を置くバンクーバー・ライズに7月から岡本祐花が加入した。
AFCトロントには木﨑あおいが開幕から活躍している。この日はバンクーバーで初の日本人対決が実現した。
7月24日(スワンガード・スタジアム:3,911)
バンクーバー・ライズ 2-1 AFCトロント
先制はトロント。9分にハンターが決め0-1。しかしバンクーバーは19分にチャンが決め同点に追いつく。さらに35分にもチャンが決め2-1。後半は両チームとも得点がなく、このままバンクーバーが勝利した。
岡本、バンクーバー移籍後初試合に途中出場、大歓声を受ける
岡本のバンクーバー入団が発表されたのは7月22日。その2日後にはピッチに立った。後半も半ばの64分。スペンサーとの交代で名前が呼ばれると、観客席から大きな拍手が巻き起こった。
ポジション的にはMF/DF。積極的に攻撃に参加する位置ではないが、守りやチャンスを作る場面で光る動きを見せた。
バンクーバーには7月1日から合流していたという。当初は8月から試合に出場する予定だったが、この日すでにチームメートとの連携もそつなくこなした。約30分の海外初試合出場を振り返り、「緊張とかなくすごく楽しみな気持ちで試合に入って、ファーストプレーでチャンスっぽいチャンスを作れましたし、周りの観客の雰囲気もすごい湧いてくれて楽しくプレーできました」。

トロント木﨑が67分で交代したため、バンクーバーでの日本人初対決は約3分と短い時間だったが、これからの対戦も楽しみにしている。
ハリファックス・タイズFCには日本のWEリーグAC長野パルセイロでチームメートだった中村恵実が所属している。「新しいリーグの中で日本人が3人先に入っていて、自分もそこに入る中で、色々聞いたりしながら(やっています)。一緒のチームにはジェシカもいてすごい心強いなって思ってます」。
バンクーバーには日系カナダ人でWEリーグ日テレ・東京ヴェルディベレーザでプレーしていたジェシカ・ウルフ結吏(GK)も所属している。

この日は平日の夜にも関わらず約4,000人(収容人数約5,000人)のファンが詰めかけ、声援を送った。「日本に比べてすごい観客の数も多くて。本当に歓声がすごくて、すごく気持ちが上がるというか楽しかったです」と岡本。
バンクーバーの日系コミュニティに向けては「加入しましたので、ぜひ応援していただけたらうれしいですし、スタジアムに見に来ていただけたらすごくうれしいので、これからも応援よろしくお願いします」とメッセージを送った。
逆転負けに「残念な試合だった」とトロント木﨑

トロントは先制ゴールを決めたものの、2失点で逆転負けした。チームに支持を出す大事なポジションを任されている木﨑は「前節(7月18日モントリオール・ローズ戦)も負けていて(1-2)チームの雰囲気もなかなかうまくいかない中で、入りは良かったんですけど簡単に失点してしまって。その後もうまく立て直せず追加点を奪えなかったので、すごく残念な試合だったなと思います」と振り返った。
木﨑はシーズン開幕からトロントでプレー。現在1ゴール、1アシストを決めている。日本とカナダのプレーの違いは、「カナダはフィジカルが強かったり、速さっていうのはすごい特徴だと思うので、そこで最初は順応するのがすごく大変でした」とここまでを振り返り、今は慣れたと笑う。
リーグ創設1年目でトロントでもバンクーバーでも女子リーグで、ホームに3,000人が入って応援するのは「すごい文化だと思う」と言う。
日本人が多いトロントやバンクーバーで「応援してもらえる機会が増えたらいいなと思ってます」と語った。
木﨑選手へのインタビューは後日掲載する。
バンクーバー・ライズの今季ホームゲーム(https://www.vanrisefc.com/)
8月2日(土)4pm オタワ・ラピッドFC戦
8月30日(土)7pm モントリオール・ローズ戦
9月6日(土)4pm カルガリー・ワイルドFC戦
9月20日(土)1pm オタワ・ラピッドFC戦

(取材 三島直美/写真 斉藤光一)
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