
今年も暑い夏に日系カナダ人コミュニティ最大のイベント「パウエル祭」がやってくる。開催は8月2日、3日。会場はオッペンハイマー公園とその周辺。内容も例年通り盛りだくさん。
いつも大人気の楽一による神輿は2日、相撲大会は3日、その他、和太鼓演奏、コーラス、ダンス、日本舞踊、武道、華道、茶道などの日本の伝統文化に触れられるイベントも多い。

子どもが楽しめるアトラクションもてんこ盛り。子どもテントが用意されているほか、好きなだけ騒げるという「気合コンテスト」、夏の風物詩「スイカ割り」、運動会さながらの「綱引き」、朝日選手になった気分で「朝日ピッチゲーム」、静かに室内で「子ども向け折り紙」など、2日間では回り切れないほどたくさん用意されている。
その他にも注目は、現在開催中のイーストサイド・アート・フェスティバルとのコラボ「ビッグ・プリント」。日系と先住民族のアーティストが巨大版画を完成させる。両日にアレキサンダー通りとジャクソン通り交差点の東側で行っている。https://powellstreetfestival.com/programs/bigprint/
ファイアーホール劇場では日本の映画「銀河鉄道の父」を2日に上映。https://powellstreetfestival.com/programs/father-of-the-milkywayrailroad/
賑やかなイベントとは少し雰囲気が変わって、今年原爆投下80年という節目の年に「原爆の歌」の朗読に耳を傾けてみるのもいいかもしれない。https://powellstreetfestival.com/programs/genbaku-no-uta-poetry-after-the-atomic-bomb/

また、パウエル祭は日系カナダ人強制収容の歴史を知るにもいい機会となる。今年は1942年に日系人が集められたヘイスティングス・パークで「日系カナダ人ヘイスティングス・パーク拘留者記念館および展示センター」のオープンハウスが8月3日に予定されている。まだ完成前のセンターを一部見ることができる。https://powellstreetfestival.com/programs/japanese-canadian-hastings-park-detainee-memorial-and-interpretive-centre-open-house/
オッペンハイマー公園周辺は戦前には日本人街「パウエル街」として知られ、大きな日系カナダ人コミュニティがあった場所。今年49回目を迎えるパウエル祭は、強制収容を経験した人々とその家族らと当時日本から来た新移民の思いから日系の文化と歴史を再認識するために始まったお祭りともいえる。
この機会に日系カナダ人の歴史を振り返り、次の50年に向けた思いを馳せてみてはどうだろうか。
日本のフードに舌鼓はいつも通り

ジャクソンアベニューはコルドバストリートから北を2ブロック通行止めにして、バンクーバー日本語学校および日系人会館の横までずらりとブースが並ぶ。
日系のクラフトショップやフードを紹介するブースや、もちろんたこ焼きやかき氷など日本の祭りに欠かせないフードも楽しめる。
日本の文化満載のパウエル祭、日系カナダ人コミュニティの歴史と文化に触れる2日間がもうすぐやってくる。
Powell Street Festival
日時:2025年8月2日、3日、午前11時30分~午後7時まで
会場:オッペンハイマー公園とその周辺(詳細は地図を参照)
入場料:全イベント無料
ホームページ:https://powellstreetfestival.com/all-festival-events/



(記事 編集部)
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