息子が意識不明に陥ったとして、母親が格闘技トーナメントの主催者などを提訴

 CTVニュース電子版の報道によると、ブリティッシュコロンビア大学(UBC)の博士課程の学生が、格闘技トーナメントに参加して対戦相手から肉体的虐待を受け意識不明に陥ったとして、学生の母親が主催者などに訴訟を起こした。

 母親のイン・リーさんによると、ツェンフアン・レイさんは昨年10月4日にサイモンフレイザー大学(SFU)で行われた、「軽いボディコンタクト」があるとするWestern Canadian Martial Arts Championshipsに参加した。しかし競技中、対戦相手の1人がレイさんの頭部を何度も蹴った結果、レイさんは脳に損傷を受け昏睡状態に陥ったという。現在も意識が戻らない状態で、医師はレイさんが回復する可能性は低いとしている。

 リーさんは起訴状で、トーナメントはレイさんに適切な保護を与えなかったとし、与えられた医療ケアも「あまりにも不適切だった」と述べている。さらに、対戦相手はプロレベルの経験があるにも関わらず不正に初心者部門に登録したと訴えている。

 いずれの申し立てもまだ裁判所で審理されてはいない。リーさんは主催者のほか、SFU、レイさんの対戦相手、審判などに対しても訴訟を起こしている。

 レイさんはカナダで化学を5年間学んでいたが治療のために中国に戻った。オンライン上ではレイさんの医療費のためのファンドレイジングが行われている。

 (記事 編集部)

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