BC州政府、一部のがん患者に米国ワシントン州での放射線治療を提供

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は5月15日、一時的な措置として一部のがん患者に、アメリカ・ワシントン州での放射線治療を提供すると発表した。5月29日からスタートし、週50人ほどの患者を見込んでいるという。

 最優先となるのは乳がんおよび前立腺がんの患者で、国境から約40キロのベリンハムのクリニックに行くことになる。

 BC州では現在、約83%のがん患者が治療可能とされた日から28日以内に放射線治療を開始している。しかしエイドリアン・ディクス保健大臣によると、この数字は、BC州政府の掲げる目標に達していないという。州内のがん治療サービスを拡充する間、患者がより早く必要な治療を受けられるよう今回の措置を決定したと語っている。

 BC州政府によると、今後2年間で、約4,800人の患者がこの臨時プログラムを受け、1年あたり約2,400人となる。プログラム期間中には約24,000セッション、1年あたり12,000セッションの放射線治療が提供される。

 患者は交通費、食費、宿泊費を含めた治療代が、B.C. CancerおよびProvincial Health Services Authorityによってカバーされる。ケアギバーを伴うこともでき、その交通費、食費、宿泊費もカバーされる。予約や旅程作成はB.C. Cancerが行う。渡米にはパスポートおよび必要なビザ取得が求められる。

(記事 編集部)

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