シム・バンクーバー市長、選挙介入報道を当てこすりと話す

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバー市ケン・シム市長は3月16日、中国の外交筋による選挙介入と自分とを結びつける新聞報道に対して、中国系カナダ人である自分への「当てこすり」だと記者会見で話した。

シム市長は2022年の選挙で、当時現職だったケネディ・ストゥワート元市長を破って当選。中国系カナダ人初のバンクーバー市長となった。会見では自身の勝利について外国からの干渉は認識していないと語った。

 これは3月16日付のグローブ&メール紙の報道を受けたもの。同紙は、カナダの諜報機関カナダ安全情報局(Canadian Security Interlligence Service:CSIS)関係者が、バンクーバーの中国総領事館による選挙介入を懸念していると報じた。また、CSISの文書をもとに、元中国総領事が、ある中国系カナダ人の候補者をどうやって当選させるかを話していたとしている。その候補者の名前は伏せられているが、報道によれば中国総領事館はストゥワート元バンクーバー市長の落選を希望していたという。

 シム市長は、カナダの公的機関の安全を目的としたいかなる措置も支持するとしながらも、証拠のない申し立てについては「当てこすりが多い」と批判。「私が白人男性だったらこういう話はなかっただろう」と述べた。

(記事 編集部)

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