自閉症の先住民少年、病院で手錠をかけられる

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバーで1月26日、12歳の自閉症の先住民少年が、病院で床に押し付けられ手錠をかけられる事件があった。

 Metro Vancouver Transit Police(メトロバンクーバー交通警察)によると、スカイトレインの駅から通報を受け駆けつけたところ、少年が女性に暴行を加えていたという。のちに女性は少年の母親と判明。警察は、少年を言葉で説得して事態を沈静化しようとしたが、女性や他の乗客への危険防止のため、手錠を使って少年を拘束し病院に運んだと説明した。

 手錠はその後一旦外されたが、報道では母親のMiaさんの話として、BCチルドレンズ・ホスピタルに到着後、少年が再び興奮状態になり不満の声を漏らすと、警察官は彼に言葉をかけることなく背中を膝で床に押し付けて手錠をかけたと伝えている。Miaさんは、警察官を少年から引き離そうとしたができなかったため、その様子を録画しソーシャルメディアに投稿したという。

 インタビューでMiaさんは、警察を尊敬しているとしながらも病院は少年にとって安全な場所であるべきだと言い、警察が少年を大人のように扱ったのは彼が自閉症で自分たちが先住民だからだと思うと話した。

 一方で交通警察は、公共の安全のために必要な対応だったと説明している。

(記事 編集部)

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