第20回「街なかにとけ込むアートなオブジェ」

金沢からこんにちは 

 こんにちは、ゲストハウスポンギーのにいなです。

 今年のゴールデンウィークは3年ぶりにコロナの規制がなかったこともあり、金沢の街も観光客でわいわいとにぎやかでした。カナダでも、皆さま春のお出かけを楽しんでいますでしょうか?

 今回は、金沢散策の際に知っていると得をする?街なかアート作品をご紹介します。

えっ なにこれ?思わず立ち止まって見てしまうおもしろオブジェたち

 兼六園にひがし茶屋街、お茶、着物、和菓子…。

 金沢というと「古いもの、伝統的なもの」をイメージされる方は多いのではないでしょうか。そんな方々が金沢の街を歩くと、ところどころに出現する現代風なオブジェにびっくりされるかもしれません。

 実は金沢は、現代アートにも親しみのある街なのです。

左「やかん体(タイ)、転倒する」、右「Corpus Minor #1」。Photo courtesy of Pongyi
左「やかん体(タイ)、転倒する」、右「Corpus Minor #1」。Photo courtesy of Pongyi

①「やかん体(タイ)、転倒する」(三枝一将氏作 *写真左)

 まずは金沢駅の東口を出てすぐのところにあるこのオブジェ。

 巨大なやかんがごろーんと横たわる姿はなんともシュールです。日常的なイメージの強いやかんと芸術が調和した世界をあらわしているそう。

 この日のやかんの周りにはたくさんの人が集まって休憩していました。

②「Corpus Minor #1」(ヤンネ・クリスティアン・ヴィルックネン氏作 *写真右)

 金沢駅から近江町市場の方向に大通りを真っすぐ歩いたところにある、錆びた大きな鉄球。高さは3.8メートルもあり、ひときわ存在感があります。

 作者はフィンランド人で、「錆び」と「寂び」をかけ、「錆による風合いの変化は街の発展や時代の変化をあらわしている」そうです。

③「走れ!」(郡順治氏作 *写真左)

 金沢の中心部、香林坊の交差点にあります。

 2004年の金沢21世紀美術館の開館に合わせて設置された走る足だけを形どったこのオブジェ。ひときわ異彩を放って人々の目にとまっています。

 大きく踏み出して力強く走る足から、既成概念を破って大きく発展する可能性が感じられる作品です。

④「WISDOM」(アシュラフ・ゲイファー氏作 *写真右)

 最後に、私のお気に入りオブジェをご紹介・・・金沢市役所の自転車置き場のすぐ目の前にある作品です。

 5つの顔と6つの目で「何でもみているぞ~」とでも言わんばかりに見つめられてしまうと、迫力いっぱいで、悪いことなんてできない気持ちになります。

 以前はもっと目につきやすいところにありましたが、数年前に、少し奥まった今の場所に移転しました。

 近くを通られた際は、見に行ってみてくださいね。

アートの街 金沢を楽しんで!

 これらのオブジェは、全て「金沢・まちなか彫刻作品・国際コンペティション」の受賞作品ですが、このような本格的な現代アートを気軽に楽しめるのは金沢ならではかと。

 金沢は古いものと新しいものが絶妙なバランスで融合し、かつ金沢駅から徒歩30分圏内に観光スポットが集まった観光しやすい街です。

 金沢にお越しの際は、ぜひ街を歩いて観光されてはいかがでしょうか。

 

ゲストハウスPongyi(ポンギー)
金沢で一番古いゲストハウス。素の自分でいられ、他の人と交流できるアットホームなお宿。築140年の金沢町家。ミャンマー僧侶経験のある代表まさきと、若女将のにいなで運営中。
 

ゲストハウスPongyi HPwww.pongyi.com