バンクーバーがMLS(メジャーリーグ・サッカー)チームを失う危機に直面している。億万長者グラント・ガスタブソン氏率いる投資家グループがバンクーバー・ホワイトキャップスを買収しラスベガスに移転させる正式な提案を4月30日にMLSに提出したことが分かった。アメリカのスポーツメディアが伝えた。
ホワイトキャップスは深刻な収益問題を抱え、2024年から売りに出されている状態。チームは4月27日の声明で、オーナーグループはバンクーバーでの存続を望んでいるものの、スタジアムの経済性や利用条件、収益制限が買い手を見つける上で障害になっていると述べている。同日にMLSオーナーによる特別委員会が4月初めに会議を持ち、ホワイトキャップスのラスベガス移転の可能性について話し合ったとアスレチクスが伝えたことへの反応だった。
現在の本拠地BCプレースはブリティッシュ・コロンビア(BC)州営企業が運営する多目的施設。サッカー専用スタジアムに比べて収益機会が限られる。ガスタブソン氏の投資家グループは、ネバダ州に民間資金によるサッカー専用スタジアム建設の計画を提案しているが、詳細は明らかにしていない。
FIFAワールドカップが開催される今年6月を前に、バンクーバー市で4月30日にFIFA総会が開催された。同日にMLSは、4月29日にBC州デイビッド・イービー州首相やバンクーバー市ケン・シム市長、PavCo(BCプレースを運営する州営企業)CEOらと会談したことを発表した。
また、BC州ラビ・カーロン雇用大臣も「ラスベガス移転案をまだ確認していない」としながらも、4月29日にMLSコミッショナーのドン・ガーバー氏とホワイトキャップスのバンクーバー存続について有意義な意見交換を行ったことを明らかにした。同日にはイービー州首相もホワイトキャップスのバンクーバー存続について、あらゆる手段を講じるとして「ホワイトキャップスを失うという選択肢はない」とSNSで発表している。
ホワイトキャップスは、昨季は西カンファレンス優勝を果たし、今季も順調で現在MLSでは西2位につけている。サポーターたちはカナダプレースで開催中のFIFA総会の会場外でチーム存続を訴えた。
2025年末には、バンクーバー市とホワイトキャップスがヘイスティングス・パークに専用スタジアムとエンターテインメント地区を建設するとの覚書を締結している。
(記事 高城玲/三島直美)
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