カナダ全国で人気冷凍食品ピザポップが要因のO26食中毒

Photo from the Canadian Food Inspection Agency (CFIA)
Photo from the Canadian Food Inspection Agency (CFIA)

 カナダ公衆衛生局(PHAC)は12月24日、リコールされていたピルスブリー(Pillsbury)ブランドの「ピザポップ(Pizza Pops)」に関連した大腸菌(E. coli)O26が原因の食中毒で、23人が感染、5人が入院したと発表した。

 発症者は2025年10月上旬から11月下旬にかけて報告され、ブリティッシュ・コロンビア州(3人)、アルバータ州(9人)、サスカチュワン州(5人)、マニトバ州(2人)、オンタリオ州(2人)、ニューブランズウィック州(1人)、ニューファンドランド&ラブラドール州(1人)の7州に広がっている。PHACは実際の感染者数はさらに多いとみている。

 カナダ食品検査庁(CFIA)は12月21日にピザポップの複数のペパロニ+ベーコン味を大腸菌O26汚染の疑いでリコールしていた。冷凍食品は菌が死滅しないため、製造工程での汚染がそのまま全国に流通した可能性が指摘されている。

 リコール対象は、Pizza Pops のPepperoni + Bacon (30 pizza snacks)、Pepperoni + Bacon (8 pizza snacks)、Supremo Extreme Pepperoni + Bacon (30 pizza snacks)、FRANK’s RedHot Pepperoni + Bacon (4 pizza snacks)。いずれも賞味期限は2026年6月になっている。

 大腸菌O26に汚染された食品は、見た目やにおいに変化がなくても食べると病気になる可能性がある。症状には、吐き気、嘔吐、軽度から重度の腹部けいれん、水様性から血性の下痢などが含まれ、重症の場合、けいれんや脳卒中を起こしたり、輸血や腎臓透析が必要になったり、永久的な腎障害が残ることがあり、死亡することもあるという。

 当局は、リコール製品を食して気分が悪くなった場合には医師の診断を受けること、該当製品が冷凍庫にないか確認すること、該当製品を食べない・売らない・配らない・使わないこと、もし該当製品を持っている場合は廃棄するか、購入店に返品することと注意を呼び掛けている。

(記事 北野大地)

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