連邦政府とアルバータ州政府は11月27日、アルバータ州からブリティッシュ・コロンビア(BC)州北部沿岸に至る新しい石油パイプライン建設に政治的支援を提供する覚書に署名した。
このパイプラインはアジア市場を狙ったもので、アルバータから1日1万バレルのオイルサンドを太平洋岸へと送り出す。
連邦政府はこのパイプライン計画を、政府が推進する「大規模プロジェクト審査プロセス」で迅速化する条件として、民間資金で建設されること、アルバータ州が産業用炭素税を1トンに付き130ドルに引き上げること、今後10年でメタン排出を75%削減することなどが含まれている。それらの条件を満たせば連邦政府は、アルバータ州に対し州内におけるクリーン電力規制の停止、石油・ガス産業の温室効果ガス排出上限の撤廃、そして必要に応じて連邦タンカー禁止法への例外規定を適用することで同意している。
署名式でマーク・カーニー首相は「(今回の同意で)カナダはより強く、独立性が高く、柔軟で、持続性の高い国になる」と述べた。
しかしBC州デイビッド・イービー州首相は、西海岸への新たなパイプライン承認に強く反対している。州首相はBC州が検討プロセスから排除されていることを批判、また新パイプライン計画がすでに民間事業者が支援しているBC州内の「実際に建設可能な(LNG)プロジェクト」の妨げになることへの懸念を示した。
太平洋沿岸の9つの先住民族の連合Coastal First Nationsも声明で反対を発表。「海や河川での石油流出を完全に除去できる技術はない。原油が漏れると私たちがこれまで築いてきたものが壊れてしまう」と危機感を表した。
覚書署名を受けて、カナダ・アイデンティティ・文化大臣兼公用語担当大臣のスティーブン・ギルボー議員が大臣辞任を発表した。ギルボー議員は、政界入りする前は環境活動家として知られていて、トルドー政権では環境大臣も務めた。
(記事 編集部)
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