カーニー首相、日本を含むアジア太平洋3カ国訪問へ

 マーク・カーニー首相は、インド、オーストラリア、日本を訪問するため、2月26日にオタワを出発した。

 27日にはインド・ムンバイに到着。2日間滞在した後ニューデリーを訪れ、ナレンドラ・モディ首相と会談する。首相事務所によると、両首脳は貿易、エネルギー、テクノロジーと人工知能(AI)、人材と文化、防衛などの分野で、カナダとインドの関係をより高い次元へと引き上げ、拡大することに重点を置くという。インドにはサスカチュワン州スコット・モー州首相とニューブランズウィック州スーザン・ホルト州首相も同行している。サスカチュワン州はインドへ農産物、特にエンドウ豆やレンズ豆などの豆類を輸出しているが、2025年にインドが30%の関税をかけたため輸出が激減しているという。今回の訪問で関税の引き下げと、さらに原子力発電用ウラン輸出にも期待をかけている。

 カーニー首相はインドの後にオーストラリアのシドニーとキャンベラを訪問し、アンソニー・アルバニージー首相と会談する。議会両院での演説も予定されている。

 その後、3月6日、7日に日本を訪問。東京で高市早苗首相と会談する。日本では、クリーンエネルギー、先端製造業、重要鉱物、食料安全保障の分野で相互投資とパートナーシップの強化、さらに自由で開かれたインド太平洋を支えるための安全保障・防衛協力の強化についても議論する予定としている。

 カナダの首相がG7(主要7か国)などの国際会議以外で日本を公式訪問することは稀で、国際会議の場で2国間会談をすることが多い。カーニー首相は昨年韓国・慶州で開催されたAPECで高市首相と会談している。

 カーニー首相は首相としての日本訪問はこれが初めてだが、政界に入る前のゴールドマン・サックス勤務時代に東京に駐在していた経験があることで知られている。

 今回のカーニー首相のアジア太平洋3カ国訪問は、アメリカに過度に頼らないための経済関係の多角化と自由で開かれたインド太平洋を実現するための関係強化が目的。首相事務所は「不確実性が高まる世界において、カナダは自らコントロールできることに注力する。貿易を多角化し、大規模な新規投資を呼び込むことで、労働者と企業に新たな機会を創出し、海外で新たなパートナーシップを築き、国内により大きな確実性、安全保障、そして繁栄をもたらす」とのカーニー首相の声明を発表している。

(記事 北野大地)

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