ブリティッシュ・コロンビア(BC)州タブンブラーリッジで起きた8人が犠牲となった銃撃事件で、事件前に容疑者のChatGPTアカウントを凍結していたこと、それを開発元のオープンAI社が警察に通報していなかったことが議論を呼んでいる。
オープンAI社がジェシー・ヴァン・ルーツェラー容疑者(銃撃後に死亡)のChatGPTアカウントを昨年6月に利用停止にしていたと2月20日にウォールストリート・ジャーナル紙が伝えた。凍結理由は銃による暴力に関する投稿だという。しかし同社はこの件について、当時の判断基準に基づき「信ぴょう性が薄く、差し迫った犯行計画ではない」として警察に通報していなかった。
これを受けて、カナダ政府エバン・ソロモン人工知能担当大臣は関係大臣らと共に24日にオタワでオープンAI幹部と会談。ソロモン大臣は会談後「がっかりした」と記者団に語っている。
さらに26日には、同社グローバル・ポリシー担当副社長アン・オリアリー氏が公開書簡の中で、事件後に同容疑者名義の2つ目のChatGPTアカウントが発見されたと明らかにした。これについては警察に届けたという。
書簡では、数カ月前から法執行機関への通報プロトコルを強化しているとともに、現在カナダの法執行機関との直接の連絡窓口設置、必要に応じて利用者と地域のメンタルヘルス支援をつなげるモデルの強化、規約違反を繰り返す利用者を特定する検知システムの強化に取り組んでいると表明している。
しかしソロモン大臣は27日の声明で、同社の示した対策に意欲は評価するものの「どう実行するのか、具体的な計画はまだ見えてこない」として不満を表した。同社CEOサム・アルトマン氏と会談する予定だという。AIに関する法整備が急がれると警鐘を鳴らしている。
BC州デイビッド・イービー州首相もサム・アルトマン氏との会談を予定している。州首相は20日に「事件前にオープンAI社が関連情報を把握していたとする報道は、被害者の家族と全ての州民にとって極めて衝撃的なものだ」との声明を発表した。
(記事 高城玲)
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