カナダポストの郵便配達が10月14日から再開した。カナダポスト従業員55,000人を代表するカナダ郵便労働組合(CUPW)は9日、サンクスギビング3連休に入る11日から巡回ストライキに移行すると発表した。
CUPWは9月25日にカナダ政府が発表したカナダポストの大規模改革に反発し、同日から全面ストライキを実施。郵便物の配達や処理は全て停止していた。
配達の開始についてCUPWは、業務への支障を最小限に抑え、連邦政府との交渉を継続していくと説明している。
しかし約2週間業務を停止していた影響は大きく、通常に戻るには時間がかかるという。
さらに巡回ストライキは継続中のため、ストが行われている地域では郵便・小包ともに処理や配達は行われない。CUPWによると、16日時点で、マニトバ州ドーフィン=スワン・リバー、ニューブランズウィック州エドムンドストン、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州フォート・セントジョン、サスカチュワン州プリンス・アルバートでストが実施されているという。これまでにBC州ドウソン・クリーク、ニューファンドランド&ラブラドール州セントアンソニー、オンタリオ州ティミンズでも実施された。
CUPWは賃金やパートタイム導入をめぐって約2年間労使交渉を続けている。昨年11月には32日間の全面ストライキを実施したばかり。その後も残業を拒否するなどのストは継続していた。交渉では今年5月初めに政府が提案した賃上げ13%を拒否し、19%を要求している。
今回の全面ストは連邦政府が発表した、戸別配達の終了や農村地域の郵便局を閉鎖する権限をカナダポストに与えるという改革案に反対して発表の同日から決行した。
カナダポストは報道によると2025年は15億ドルの赤字見通しという。
(記事 北野大地)
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