ホワイトキャップス劇場だった。おもしろいように決まるゴールに、高丘の無失点の守りで、現在リーグトップのフィラデルフィア・ユニオンに7-0と圧勝した。
9月13日(BCプレース:26,031)
バンクーバー・ホワイトキャップス 7-0 フィラデルフィア・ユニオン
ホワイトキャップスは18分にラボルダの先制弾で1-0。6分後にサビが決めて2点目。その5分後にはPKのチャンスにミュラーが決めて3点目。46分にもPKをミュラーが決め、前半に4点を挙げた。後半には61分にサビが、80分にエローミが決めて6-0。88分にはミュラー3点目となるゴールを決めて7-0で勝利した。
GK高丘、今季12回目のクリーンシートでホワイトキャップス最多まであと1つ

7-0と圧勝したホワイトキャップスでゴールラッシュに注目されたが、守っても無失点試合だった。GK高丘陽平にとっては今季12回目のクリーンシート。3年目のシーズンにして、ホワイトキャップスで最多クリーンシート記録を持つ2015年にウーステッドが記録した13に、あと1つに迫った。
高丘は、「結果的に点差は開きましたが、試合開始からすばらしいテンションで90分間戦えましたし、チームにとっては大きな勝利だったと思います」と振り返った。自身の無失点記録については言及しなかったが、チームが勝つことが最優先を強調。昨年は9月に失速しただけに、今季は最後まで勝ち切ることが大事と語る。「まずは良い形で、レギュラーシーズンを終えるということが大事だと思っています。1つでも多く勝って、このチームでタイトルを取りたいですし、今季はチャンスがあると思っています」と残りシーズンを見据えた。
ミュラー、誕生日をハットトリックで祝う

先発したミュラーはPK2本を含む3ゴール1アシストの大活躍だった。この日は自身の誕生日。会見ではMLS初の誕生日にハットトリックを聞かれると笑顔を見せ、「今日は誕生日ではなく試合の日だと臨んだ」と笑った。7-0と大勝したことに「チーム一丸での勝利」を強調。相手が今季ここまで勝ち点でリーグトップのフィラデルフィアだったこと、7得点はホワイトキャップスにとってMLS昇格以降最多得点だったことに触れ、「今日の勝ちはチームにとって特別で誇りに思ってもいいと思う。ただそれも2日間だけ」と浮かれることはなく、すでに次の試合に照準を合わせていた。
ミュラーについて高丘は若い選手の能力を引き出せることも「彼の良さだと思うし、コミュニケーションも上手く取れるし、経験があり、能力もある選手がチームにいるのは非常に大きいと思います」と語った。この試合でキャップスアカデミー出身のエローミが初出場でホーム初ゴールと若い力も躍動した。

チームはこの日の勝利でプレーオフ進出を決めた。
ホワイトキャップス・レギュラーシーズンのホームゲーム
10月5日(日)3:00pm サンノゼ・アースクエイクス戦
10月18日(土)6:00pm FCダラス戦
(取材・写真 斉藤光一/記事 三島直美)
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