エアカナダが14日から計画的欠航を実施、労働組合は16日からのストライキを通告

 エアカナダは13日、客室乗務員労働組合のストライキに備えて14日から運航を減便するため段階的な計画的欠航を実施すると発表した。14日、15日の欠航数は公表していないが、対象となる便を予約している乗客には直接通知するとしている。

 エアカナダと客室乗務員労働組合CUPEエアカナダ支部は労使交渉をしていたが、12日、エアカナダはCUPEとの交渉が決裂したと発表した。

 これを受けて、CUPEは13日深夜にストライキ決行72時間前を通知。もし今後両者が何らかの形で合意に達しなければ、早ければ16日午前12時58分(東部標準時)からストライキが決行される。これに対抗してエアカナダは施設封鎖を通知している。

 客室乗務員労働組合CUPEエアカナダ支部はエアカナダとエアカナダ・ルージュの客室乗務員約10,000人が加入している。労使交渉の主な争点は、無給労働、労働規則、低賃金などで、特に、安全確認、医療上や安全面での緊急対応、搭乗・降機の支援業務など賃金が支払われていない地上での業務への支払いを要求している。

 エアカナダを含め北米の航空会社では、客室乗務員の賃金は通常飛行時間を基本に支払われるため、地上業務は対象外となっているという。これに対して支払い対象時間とすることを要求している。

 エアカナダは、労使紛争の解決に向けて連邦政府の介入を要請し、カナダ産業関係委員会に拘束力のある仲裁を求めている。ただCUPEは話し合いに応じると声明で発表している。

 エアカナダは予約便が欠航となった場合は、無料で別の便に変更できるとしている。もし変更できない場合は返金に応じるという。また予約便の運航について事前に確認して空港に向かうよう呼び掛けている。

 バンクーバー空港では、ストライキの決行は東部時間の16日午前12時58分からのため、バンクーバーでは15日午後9時58分(太平洋標準時)になると注意喚起している。

(記事 北野大地)

合わせて読みたい関連記事