約1万人におよぶエアカナダの客室乗務員が、早ければ8月16日にもストライキを行う可能性が出てきた。8月5日にエアカナダとエアカナダ・ルージュの客室乗務員を代表する労働組合CUPEエアカナダ支部が発表した。
組合によると数カ月におよぶエアカナダとの労使交渉は現在膠着状態に陥っているという。合意に至らなかった場合のスト実施について投票を行った結果、99.7%の賛成票を得たと発表している。
主な争点は、無給労働、労働規則、低賃金など。組合によると、2000年以降、カナダのインフレ率は169%、フルタイム労働者の平均賃金は210%上昇しているのに対し、エアカナダの新人客室乗務員の賃金はわずか10%(時給換算で3ドル)しか上昇していない。
さらに、安全確認、医療上や安全面での緊急対応、搭乗・降機の支援業務などには賃金が支払われていないと主張している。
組合は、投票を行っても必ずストを実施するわけではないとしつつ、8月16日午前0時1分(東部標準時)よりストが可能になることを明示している。
一方エアカナダ側もこのスト投票の結果について声明を発表、「交渉過程における通常のステップ」とし、「合意に達する時間は十分だと確信している」と述べている。
(記事 高城玲)
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