2026W杯バンクーバー開催費用は約6億ドルになる可能性

シム市長、ハーバートBCスポーツ大臣ら関係者がカウントダウン時計と。2025年6月11日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ
シム市長、ハーバートBCスポーツ大臣ら関係者がカウントダウン時計と。2025年6月11日、バンクーバー市。撮影 日加トゥデイ

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州は2026年6月から開催されるFIFAワールドカップ(W杯)でバンクーバー市開催の費用を6月24日に発表した。

 BC州政府によるとバンクーバーで行われる7試合のための費用は5億3,200万ドルから6億2,400万ドルとなっている。

 内訳は、バンクーバー市が2.61~2.81億ドル、州営公社PavCo(会場となるBCプレース運営)1.71~1.81億ドル、BC州政府4,600~9,800万ドル、その他の公共機関(トランスリンクや医療関係)5,400~6,400万ドルが必要となっている。バンクーバー市はセキュリティ費用をはじめ、トレーニング施設の整備費やFIFAファンフェスティバルの開催、PavCoはBCプレースの改修費や運営費の費用が計上されている。

 費用については今後さらに増える可能性も示唆している。例えば、FIFAが開催都市に課す要求の変更やインフレ、労働力やサプライチェーンの危機、セキュリティ強化、さらにはバンクーバーでプレーするチームによっては追加費用が必要になる可能性があると説明している。

 一方で収入は4億4,800万~4億7,800万ドルで、連邦政府からの支援金が1億1,600万ドルのほか、ホテル税などの税収、バンクーバー市からの500万ドルなどとなっている。

 またW杯開催による経済効果についても強調。約35万人と予測される観客による効果も含め、開催年から5年間で、州GDP10億ドル増、観光客の100万人増、観光客による経済効果は10億ドル以上、直接的、間接的、その他関連する州税収が最大で2億2,400万ドル増加する可能性があるとの予測モデルを紹介している。

 カナダもう一つの開催都市トロントではトロント市が3億8,000万ドルと発表している。

 バンクーバーでは7試合、トロントでは6試合が行われる。カナダ・アメリカ・メキシコの北米3カ国共催W杯は2026年6月12日に開幕する。

(記事 北野大地)

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