こまがた丸事件のモニュメント壊される、付近のオリンピック聖火台も破損

 バンクーバー・ダウンタウンにあるこまがた(駒形)丸事件のモニュメントが傷つけられる事件が起こった。事件はソーシャルネットワーク上の画像から発覚。バンクーバー市警によると、何者かがここ2、3日のうちにガラスの部分を割ったという。警察は意図的な行為と見て、犯人の特定を急いでいる。

 このモニュメントについては、昨年8月にも、白いペンキで全面的に落書きされる事件が起こった。容疑者1人が4カ月後に逮捕されている。

 こまがた丸事件は1914年、バンクーバーで起きた。日本船籍のこまがた丸は、インドからシーク教徒、ムスリム、ヒンズー教徒など約370人を乗せてバンクーバーに到着したが、カナダ政府は人種差別的な規則に則って入港を拒否。船はインドに戻り、多数が逮捕され、殺された乗客もいた。

 バンクーバー市警のジェイソン・デュセッテ巡査は「誰がモニュメントを傷つけたかだけでなく、なぜこの大切なモニュメントが狙われたかについても解明したい」としている。

 また今回の事件のわずか数日前の10月1日には、バンクーバー・オリンピックの聖火台のガラス部分が壊される事件があった。聖火台はこまがた丸のモニュメントから200メートルと離れておらず、警察では関連性について調べている。

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