先住民男性がビーンバッグ・ガンで撃たれて死亡

 バンクーバー市内のダウンタウンイーストサイドで8月22日朝、男性が警察にビーンバッグ・ガンで複数回に渡って撃たれ、死亡する事件が発生した。

 この男性はマニトバ州ウィニペグ在住の先住民男性クリス・アムヨットさん(42)。家族に会うためにバンクーバーを訪れていた。目撃者がいとこのサマンサ・ウィルソンさんに語ったというところによると、アムヨットさんはベアスプレーをかけられて取り乱し、助けを求め、911してくれるように近くにいた人に言っていたという。しかし、到着した警察官に地面に伏せるように指示されても従うことができず、ビーンバッグ・ガンで撃たれたと語っている。アムヨットさん自身は武器などを持っていなかった。

 バンクーバー市警は22日に発表した声明では「男性が、警察とのやり取りの後に拘束されたが、医学的な機能不全が起き意識を失った。そして救命処置にも関わらず、現場で亡くなった」としていた。しかし、23日の記者会見でビーンバッグ・ガンの使用を認め、「安全で、効果的かつ致死性が低いツール」と釈明した。現在、市民主導で警察を監督する機関Independent Investigations Officeが捜査を引き継いでいる。

 先住民団体The Congress of Aboriginal Peoplesのキム・ビューデン氏は声明を出し、カナダでは先住民が警察官に殺される確率は(他の人々と比べ)10倍にもなると述べ、今すぐ止めるべきだとしている。

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