カナダが12~17歳へのモデルナ製ワクチン接種を承認

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 カナダ保健省とカナダ公衆衛生庁は8月27日、米モデルナ製新型コロナワクチンの12~17歳に対する接種を承認したと発表した。

 科学的データを十分に精査した上で、この年齢層で新型コロナウイルス感染を防ぐために同ワクチンが安全かつ効果的だという結論に達したという。

 今回の承認まではモデルナ製の新型コロナワクチンの使用は18歳以上が対象だった。一方、同じくmRNAワクチンのファイザー社の新型コロナワクチンは、12歳以上への使用が5月5日に承認されている。

 カナダの予防接種に関する諮問委員会(The National Advisory Committee on Immunization:NACI)は、カナダ国内および国外でmRNAワクチンの接種後、心筋炎や心膜炎の発症が報告されていることも考慮に入れた上で、承認の勧告を行ったという。カナダ保健省とカナダ公衆衛生庁の承認はNACIの勧告を受けてのこととなっている。

 世界各国の調査によると8月19日時点では、mRNAワクチン接種後、心筋炎や心膜炎を発症するケースは30歳未満で目立っている。また女性より男性、そして1回目より2回目接種での発症が多い。

 さらに、最近になってファイザー製ワクチンと比べて、モデルナ製のほうが心筋炎や心膜炎の発症率が高いという報告もあるという。

 カナダの12歳以上の青年の76%と大多数は、8月21日の時点で既にファイザー製新型コロナウイルスワクチンの1回目接種を受けている。同年齢層で2回の接種完了者は63%を超えている。

 日本ではモデルナ社のワクチンの接種対象を、7月から12歳以上に拡大している。