晩夏 ~投稿千景~

エドサトウ

 カナダのバンクーバーで長く暮らしていて、このごろ思うことは、夏の終わりの太陽の光が妙に美しく感じられることである。日本に比べてバンクーバーの夏の湿気が少なく、空気の透明度が高いかもしれない。

 有名な画家がヨーロッパから祖国日本に船で帰ってきて、海から日本を眺めてた時にぼんやりとかすんだ山河を眺めて「なんと日本は湿気が深いのか」と嘆いたとか?

 日本にいれば、霞のかかるようなぼんやりとした風景は普通であり、それはそれで美しく日本的な四季だと思っていたが、絵を描く人にとっては、光の美しさは別の問題なのかもしれない。

 夏から秋にかけて移り行く晩夏の光、木漏れ日は気品と美しさがあるように感じられて好きである。その光の印象を絵にしたのが印象派といわれるセザンヌとかモネなどの人びとかもしれない。モネの「睡蓮」も夏の終わりのこの時期に描かれたものであろうか。

 バンクーバー郊外にあるディアレイクパークにたくさんの睡蓮が水辺にある。九月の中旬を過ぎれば睡蓮の花も満開かもしれない。僕は夏休み最後の連休の朝にその睡蓮の花を見に行くが、まだ少し早かったのか少しばかりの睡蓮花が咲いていた。

 少し離れたところには高層マンションが立ち並ぶが見える都会からそんなに遠くない緑の森の中に小さなレイク(湖水)はある。週末の朝は気持ちが良いが、10時も過ぎるといろんな人びと、小さな子供を連れたファミリーあるいは老人夫婦、若い男女などが湖水周りの散歩道を走ったり散歩を楽しんでいた。

 健康的なバンクーバー郊外の朝のひと時でした。