国内旅行と連邦機関に勤める職員のワクチン義務化実施へ

 カナダで国内旅行時のワクチン接種証明の提示、および連邦機関に勤める職員の新型コロナウイルスワクチン接種が義務化される。ジャスティン・トルドー首相とクリスティア・フリーランド副首相が10月6日に会見を行い、導入時期をはじめとする詳細を発表した。

 カナダの空港から航空機で出発する、また鉄道VIA RailやRocky Mountaineer Trainsを利用する乗客は、10月30日以降、ワクチン接種を完了している必要がある。2022年シーズンから再開を予定しているクルーズ船についても、ワクチン接種義務化を盛り込むよう業界パートナーと協力していく。

 ただし、移行期間として11月30日までは、旅行を始める72時間以内にPCR検査を受けて陰性の証明を提示すれば、ワクチン接種を完了していなくても国内線や長距離鉄道の利用が認められる。
 
 同様に連邦政府規制下にある航空会社や長距離鉄道会社、フェリー会社の従業員についても、10月30日までにワクチン接種の完了を求めるという。

 連邦警察(RCMP)をはじめとする連邦機関に勤める職員についても、10月29日までにワクチン接種状況を確認する。同日までに接種が完了していない職員や、接種状況を明らかにしない職員は、早ければ11月15日から無給での休職となる予定。

 リモートワークやテレワークを行っている連邦政府職員もワクチン接種義務化の対象となる。また、緊急事態での旅行や医療上の理由により、極めて稀れではあるがワクチン接種義務の免除を受けることもある。

 トルドー首相は「新型コロナウイルスに対して、ワクチンが最も効果的なツールである」として、「連邦機関に勤務する人の多くが既にワクチン接種を受けているが、全ての人が接種を受けるまでは安全ではない」と今回の決定を行った理由を説明した。

 カナダではワクチン接種可能な人口のうち82%が既にワクチン接種を完了しているという。

 トルドー首相は9月28日の記者会見で、国内旅行時のワクチン接種証明の提示、および連邦機関に勤める職員の新型コロナウイルスワクチン接種義務化を実施することは明らかにしていたが、詳細については後日発表するとしていた。

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