ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は2月17日、2026年度予算を発表した。「Securing B.C.’s Future(BCの未来を守る)」と名付けられた予算は、公共部門の大幅縮小、医療・教育サービスの強化、大規模公共事業の完了時期の延長、熟練労働者や天然資源関連プロジェクトへの支援策を柱としている。一方で、州予算の赤字は過去最大になる見込み。
ブレンダ・ベイリー財務大臣は州経済について、アメリカの関税措置や住宅市場の減速などが要因と指摘。そして「(今は)やりたいことのいくつかを一時停止し、本当に必要なことに集中すべき時」とし、今回の予算について「極めて深刻な時代に向けた真剣な予算」と説明した。
重点分野は医療、教育、安全。医療分野には今後3年間で28億ドルが新規投入され、メンタルヘルス・依存症治療、体外受精(IVF)へのアクセス拡大、医療従事者の増員などが含まれる。公的教育には、教師増員や特別支援体制強化のため3年間で6億3,400万ドルを投じる。安全分野では、再犯や暴力犯罪、財産犯罪を減らし、司法への迅速なアクセスを支援するため、3年間で1億3,900万ドルを追加で捻出。近年問題となっている恐喝事件対策にも予算配分する。
また、経済活動促進目的の支出としては、天然資源・観光分野の許認可迅速化、熟練技術職プログラム、ビジネスへの投資促進策に予算を充てる。
一方で収入については、全ての納税者に適用される最初の所得区分の基本税率を5%から5.6%へと引き上げる。これにより平均的な納税者で76ドルの増税となる。一方で税額控除で納税者の約40%は増税分は相殺されるとしている。
また、評価額300万ドルを超える住宅に課される州の固定資産税や、投機・空き室税も引き上げられる。ベイリー財務相は「この政権下で、BC州は労働者や中間層にとって最も税負担の低い州の一つ」と述べ、「それが変わるわけではない」と強調した。
経費削減のため複数の公共事業は遅延となる。長期介護施設の建設、ビクトリア大学の学生寮建設、バーナビー病院の第2期工事などが含まれる。また今後3年間で15,000人の公共部門職の削減を行う。
来年度の赤字は、今年度予測の96億ドルから133億ドルへと大幅に拡大する見通し。その後2年間も、121億ドル、114億ドルの赤字が見込まれている。
ベイリー財務大臣は「これは緊縮予算ではない」と強調、赤字については構造的な改革を通じて削減していくとした。
(記事 高城玲)
合わせて読みたい関連記事






















