カナダde着物
第79話
*子どもたちと着物*
皆さま、遅ればせながら
「明けましておめでとうございます。本年も着物コラムをどうぞよろしくお願いいたします。」
旧正月はこれからということもあり、しばらくの間、お正月気分を楽しんでおります。皆さまは、どのようなホリデーを過ごされたでしょうか。
年末から年始にかけてお天気に恵まれたこともあり、お出かけされた方が多かったようです。素晴らしい日の出は心が洗われるようで、毎朝、初日の出に手を合わせている今日この頃です。

七十二候では「水沢腹堅(さわみずこおりつめる)」を迎えました。
沢の水が堅く凍るという意味を持ち、一年で最も寒い時期とされています。毎年、最低気温が記録されるのも、この時期が多いそうです。
では、カナダではどうでしょうか。州によって気候が大きく異なるため、一概には言えないかもしれませんが、それでも霜がおり、雪が降り、冬の真っ只中であることは間違いありません。
各地で風邪やインフルエンザが流行っているようです。
どうぞ皆さま、お身体に気をつけてお過ごしください。

*今日の着物*Today’s Kimono*
「子どもたちと着物」
最近、日本では子どもたちが着物を着る機会が増えてきたと耳にします。私の周りには着物好きが多いため、そうした情報が集まりやすいのかもしれませんが、日本の若い方々や保護者の皆さまが、日本文化から大きく離れているという印象はあまりありません。
一方で、小学生などが着物を着るようになったことで、経済的な理由から着ることができないお子さんがいるという「格差」の問題が話題になることもあります。
私自身は、それほど高額でなくとも、中古の着物は数多くあり、十分に楽しむことができるのではないかと感じています。「着物=高額」というイメージが、こうした問題の発端になっているのかもしれません。
もちろん、高価な着物も存在しますし、職人の手間や時間、人件費や技術への対価を考えれば、妥当な価格であるとも言えます。車に新車や中古、価格帯の幅があるのと同じように、着物もそれぞれの経済状況に合わせて選ぶことができるのです。
ちなみに私は、「中古品を中古品に見せない技を持つ着付師」です。
……と、ここは少し自画自賛させてください(笑)。
「新品を購入し、大切に着続けています」という雰囲気を出す、と言いましょうか。実は多くの着物好きの方は、着物と付き合う中で自然とその感覚を身につけているのではないでしょうか。
さて、子どもの着物の話に戻ります。
子どもは毎年成長します。そのため昔から、子どもの着物は少し大きめに仕立て、「肩上げ」や「腰上げ」と呼ばれる縫いを施し、成長に合わせてそれをほどいていくという工夫がされてきました。
この習慣には、子どもの健やかな成長を願う意味が込められており、「成長の余地を残す」縁起の良いものとされています。
現代の視点で見ても、非常にサスティナブルなファッションと言えるのではないでしょうか。
この習慣には、子どもの健やかな成長を願う意味が込められており、「成長の余地を残す」縁起の良いものとされています。
現代の視点で見ても、非常にサスティナブルなファッションと言えるのではないでしょうか。
お子さまをお持ちの皆さまには、ぜひお子さんたちに着物を着せ、その姿を堂々と世界へ発信していただきたいと思います。

*今日の和の学校*WA gathering*
お日柄にも恵まれた日曜日、東漸寺の本堂では、着物でおめかしした子どもたちが正座をし、挨拶を交わしながら、お菓子とお抹茶をいただくお茶会が開かれました。
和の学校では、今年最初の五節句である「人日の節句」と「節分」を祝うお茶会を開催しました。今回は着物レンタルと着付けサービスを設けたこともあり、大変多くのお申し込みとお問い合わせをいただきました。
和の学校は、ボランティアの各分野のプロフェッショナルの皆さま、そして信者の皆さまに支えられて運営されています。そのため、物理的にすべてのご要望にお応えすることができず、一部のご家族には次回のお茶会へのご参加をお願いすることとなりました。
当日は色とりどりの着物が用意され、特に男の子の参加が多かったため、着物が十分に揃わない場面もありましたが、プロの着付師の皆さまが肩上げを施すなど工夫を凝らし、対応してくださいました。
お菓子は、私の友人でお菓子作りの名人による手作りです。節分が近いことから、「赤鬼と青鬼」をテーマにした練り切りを用意してくださいました。
お抹茶は、静岡市の実家近くにある丸七製茶(ななや)さんの「風」。
お子さまにも飲みやすいよう、苦味の少ない薄茶を使用しました。
茶道には多くのルールがありますが、それは相手を思いやり、心地よい時間と空間をつくるために受け継がれてきたものです。決して人の行動を制限するものではなく、一定のルールの中で個性豊かな世界を生み出していく茶道は、とてもユニバーサルな文化だと思います。
子どもたちには、次のような例えを用いて説明しました。
「サッカーの試合では、参加者はルールを守ってプレーしますよね。
茶道は戦いではありませんが、同じルールを学んだ者同士が、時間や空間を分かち合い、共鳴する喜びがあります。」
分かっていただけたでしょうか。
次回は、**3月1日(日曜日)『ひな祭り茶会』**を予定しております。お楽しみに。

コナ ともこ
(和の学校@東漸寺 主宰)
*参照*
丸七製茶株式会社
https://www.marushichi-group.jp/nanaya/index.htm
<写真家の紹介>
中村マントさん(Manto Artworks)
グレーターバンクーバーエリアや日系社会でもご活躍の写真家
Facebook
https://www.facebook.com/manto.nakamura
HIROMIさん(Minaha Photography)
バンクーバーエリア中心に今しかない一瞬をかたちに残す写真家
Instagram
https://www.instagram.com/minaha.photography?igsh=MWRyaGRrenF6aWlnMA%3D%3D&utm_source=qr
HARUKAさん
ワーキングホリデーでバンクーバーに滞在中。和の学校のボランティアをしたり、好きな写真を撮影しています。
https://www.instagram.com/haru.ka_photo?igsh=MTNqZmg5NHF3bGRkMQ%3D%3D&utm_source=qr

「着物語り」
コナともこさんが着物の魅力をバンクーバーから発信する連載コラム。毎月四季折々の着物やカナダで楽しむ着こなしなどを紹介します。
2020年8月から連載開始。第1回からのコラムはこちらから。
コナともこ
アラ還の自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。
14年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。
年間を通じて季節の行事に加え、お寺での初参り、七五三祝い、十歳祝い、元服祝い、二十歳祝い、結婚式、生前葬、お葬式などの設えと装いのお手伝いもさせていただいております。
*詳しくはコナともこまでお問い合わせ下さい。tands410@gmail.com
東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持の為に使われています。
次女とバンクーバー近郊在住。
《和の学校@東漸寺》
ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
インスタグラム https://www.instagram.com/wa_no_gakkou_tozenji/
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