カナダde着物
第77話
*子どもの成長を祝う秋の風習*
11月は秋が深まり、冬の気配が立ち始める月です。今年一年の豊穣を祝い、無事に一年を終えられるよう祈りを捧げ、来る冬に備えて心と暮らしを整えます。
木々が赤や黄金に染まるこの季節、各地では秋祭りや収穫祭が行われ、人々は自然の恵みに感謝を新たにします。また、古くから受け継がれてきた年中行事が多く営まれるのも、この時期の特徴です。
北米では、サンクスギビングデイ(感謝祭)がその行事にあたるでしょうか。
家族や親しい人々が集まって祝う日であり、季節の節目をともに過ごす大切な伝統行事として位置づけられています。
11月15日には、子どもの成長を祈る七五三詣が神社や寺で行われ、家族にとって大切な節目のひとときとなります。

*今日の着物と和の学校*Today’s Kimono and gathering*
「子どもの成長を祝う秋の風習」
七五三の起源は、平安時代にさかのぼります。当時、宮中や公家の間では「髪置(かみおき)」「袴着(はかまぎ)」「帯解(おびとき)」といった、子どもの成長を祝う儀礼が行われており、これらが現在の七五三の原型とされています。
子どもが社会の一員として成長していくうえでの大切な通過儀礼でした。時代を重ねる中で、公家や武家の間で作法や日程が整えられ、江戸時代には11月15日に行う行事として定着しました。

今年で15年目を迎えました東漸寺の「七五三祝い@東漸寺」合同法要と祝行事は、年々お参りのご家族が増え、今年も30組以上のご家族が可愛い手を引いてお寺へお越しくださいました。
着物姿のお子様は、華やかな装いに包まれながらも少し緊張した面持ちで、初めてお寺でお参りをするお子様も多かったようです。
ご家族の皆さまにとっても、成長の節目を迎えたお子様を温かく見守りながら、この日をともに迎えられたことは大きな喜びとなったことでしょう。

*参照*
七五三祝い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

「着物語り」
コナともこさんが着物の魅力をバンクーバーから発信する連載コラム。毎月四季折々の着物やカナダで楽しむ着こなしなどを紹介します。
2020年8月から連載開始。第1回からのコラムはこちらから。
コナともこ
アラ還の自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。
14年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。
年間を通じて季節の行事に加え、お寺での初参り、七五三祝い、十歳祝い、元服祝い、二十歳祝い、結婚式、生前葬、お葬式などの設えと装いのお手伝いもさせていただいております。
*詳しくはコナともこ までお問い合わせ下さい。tands410@gmail.com
東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持の為に使われています。
カナダ人の夫+社会人と大学生の3人娘がおり、バンクーバー近郊在住。
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