アメリカから医療従事者がBC州に、より良いサービスに期待

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は9月22日、アメリカから医療従事者を採用する取り組みが成果を上げていると発表した。

 BC州ジョジー・オズボーン保健大臣によると、今年5月以降、アメリカの医療従事者140人がBC州内で就職した。内訳は医療関連専門職8人、看護師80人、ナースプラクティショナー16人、医師38人で、さらに増える見込みだという。

 BC州政府は6月から7月にかけて、ワシントン州、オレゴン州、カリフォルニア州の一部都市を対象に医療従事者向けの採用キャンペーンを展開、現在も学術誌などを通じて継続している。

 BC州はこれまで、アメリカの医療従事者を呼び込むために、さまざまな取り組みを行ってきた。看護師については、アメリカで教育、認定を受けた看護師の資格認証を迅速化した。すでに535人の看護師と104人のナースプラクティショナーが、BC看護助産師協会に登録している。またBC医師外科医会は、アメリカで教育を受けた医師が追加の評価、試験、研修なしにBC州で診療できるよう会則を改正した。その結果、これまでに29人の医師が登録されたという。

 州政府は声明で、アメリカ社会が不確実性に揺らぐなか、多くのアメリカの医療従事者が、科学を重視し、リプロダクティブ・ライツ(生殖に関する権利)を守り、皆保険制度を提供しているBC州に魅力を感じていると述べ、州民はより良い医療サービスが期待できるとした。

(記事 高城玲)

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