日本・カナダ商工会議所は、2025年12月12日(金)、バンクーバー市ガスタウン地区のイタリアンレストラン Brioche Ristorante & Wine Bar において、恒例のクリスマスランチョンを開催した。当日は、会長、副会長、理事、会員、また来賓を含む会員等31名が参加した。

本ランチョンは、年末にあたり会員相互の親睦を深めるとともに、日本とカナダ間のビジネス交流を一層促進することを目的として毎年開催されている。

また、本会の創立者である故・小松和子氏の功績にちなみ、日本とカナダをつなぐ活動に貢献した日本人および本会の運営に寄与した会員を表彰する「小松和子アワード」を授与する機会としても位置づけられている。
当日の司会進行は、会員でValuable Link所属の榎本綾乃氏が務めた。日本・カナダ商工会議所には日本人以外の会員も在籍していることから、進行はすべて英語で行われた。
来賓挨拶
冒頭では、来賓としてご出席いただいた髙橋良明総領事よりご挨拶があり、当地ビジネス界への本会の貢献に対する期待とともに、来年に向けた激励のお言葉が述べられた。

ゲストパフォーマンス
続いて、カナダ先住民スコーミッシュ族のDarren Yelton(ダレン・イエルトン)氏による祝いの伝統音楽パフォーマンスが披露され、会場は厳かで温かみのある雰囲気に包まれた。

ダレン氏はまた、彫刻家としても知られており、日本・カナダ商工会議所のプロジェクトを通じ、多くの移民を送り出した歴史を持つ和歌山県美浜町に2020年に寄贈されたトーテムポールの制作者でもある。
第5回 小松和子アワード授賞式
その後、第5回小松和子アワードの授賞発表式が行われ、3つのカテゴリーにおいて受賞者が選出され、各受賞者のこれまでの活動内容や功績が紹介された。
カテゴリー1受賞者:本間真理氏
最初の受賞者は、バンクーバー日本語学校において長年にわたり校長を務め、日本語普及に多大な貢献をされた本間真理氏で、「Lifetime Achievement賞」が贈られた。本間氏は本年ご逝去されたため、当日は娘である佐野文野様が代理で登壇し、「改めて母の偉業を理解した」と涙ながらに謝辞を述べられた。

カテゴリー2受賞者:花城正美氏
二人目の受賞者は花城正美氏。沖縄県出身の花城氏は、長年にわたり日系カナダ人コミュニティに対し、沖縄の伝統文化であるエイサーを紹介・普及してきた功績が評価された。

カテゴリー3受賞者:ウィットレッド太朗氏
最後の受賞者は、本会副理事であり事務局長を兼務するウィットレッド太朗氏で、日本・カナダ商工会議所への多大な貢献が称えられた。イベント運営にも積極的に取り組んでいるウィットレッド氏は、今後の会の更なる活性化と事務局機能の強化への意欲を述べた。

小松和子アワードの授賞発表式は、受賞者の日系コミュニティでの地道な取り組みや会への貢献が共有されることで、他の会員にとっても大きな励みとなる時間となった。
会長挨拶
続いて、サミー高橋会長より挨拶が行われ、本会のミッションである「日本とカナダをビジネス、文化、教育、観光を通じてつなぐ」という理念に基づき、本年の活動報告がなされた。姉妹都市交流(ニューウエストミンスター市と守口市、ノースバンクーバー市と千葉市、バンクーバー市と横浜市、リッチモンド市と和歌山県)に触れるとともに、今月初めに実施された旧日本人町復興プロジェクトである Vancouver Community Kintsugi Association への支援について報告があった。また、来年3月にはUBC日本人学生が運営するUBCジャパンキャリアネットワークとの協働による「ジャパンコネクト」、5月にはビジネス・スタートアップセミナーの開催が予定されていること、さらに日本・カナダ商工会議所青年部の活性化についても発表された。

その後、参加者はイタリアン料理を楽しみながら歓談し、終始和やかな雰囲気の中、各テーブルでは活発な交流が見られ、互いの活動に対する今後のビジョンや目標について意見交換や激励が行われるなど、有意義な交流の場となった。

最後にドアプライズ抽選会が行われ、約3時間にわたる会は終始和やかな雰囲気の中、盛況のうちに進行した。本ランチョン会は、会員間の結束を深めるとともに、日加間のネットワーク強化に寄与する意義深い行事となり、盛会のうちに終了した。

投稿 日本・カナダ商工会議所
文責 鈴木 香絵
撮影 吉川 英治
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