遠足中の生徒と教師、グリズリーベアに襲われる

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州中西部海岸沿い、バンクーバーから北に約420キロにある町ベラ・クーラで11月20日、子どもを含む11人がグリズリーベアに襲われた。

 事件が起きたのは同日午後1時45分ごろ、ハイウェイ20号線近くのトレイル。襲撃に遭ったのは先住民ナクサルク族が運営するアクスワルクタ校の生徒と教師たちと、複数のメディアが報じた。遠足中だったという。

 BC保護官サービス(BCCOS)によると、生徒と教員たちが昼食をとっていたところ、森からクマが現れたという。複数の教員がベアスプレーやベアバンガー(クマ撃退用音響装置)を使用し、クマを追い払った。グリズリーが人の集団を襲うのは極めてまれだという。

 BC緊急医療サービスによると、負傷した11人のうち、子ども3人を含む重体2人と重傷2人が空路で病院に搬送された。

 BCCOSのチームは襲撃したグリズリーベアの行方を追って現在も捜索を続けている。ナクサルク族と連携するとともに、地域住民には4マイル地域の森や川沿いへの立ち入りを避けるよう注意を促している。

 事件を受けてデイビッド・イービーBC州首相はクマに立ち向かった教員たちの勇気を称え、「負傷した生徒とその家族たちに心から寄り添いたい。一刻も早い回復を願っている」と述べた。

(記事 高城玲)

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