BC州でも職場での「病気証明書の要求」を制限する新規則

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は11月12日、職場での「病気証明書(sick note)」に関する新たな規則の導入を発表、即日から実施された。

 規則では雇用主が雇用者に病気証明書を求める機会を制限する。具体的には、連続5日以内の短期的な病気欠勤について、1年(1月1日〜12月31日)のうち最初の2回までは病気証明書を求めることができない。健康上の理由による欠勤には近親者の病気やけがも含まれる。雇用基準法に基づく全ての雇用主に適用される。

 BC州政府の声明によると、これは医療現場の事務負担を軽減し、医療システムをより良く機能させる取り組みの一環。ジェニファー・ホワイトサイド労働大臣は、「インフルエンザのときや子どもが風邪を引いたときに、病院に行って『病気であることを証明する紙』をもらう必要はないはずだ」とし、不要な受診は医師や看護師から時間を奪い、病気の拡散リスクを高めるとしている。新たな規則の下で医療従事者は患者の治療に専念でき、雇用者側の時間的・経済的コストも軽減されると説明している。

 今回の措置は医療従事者からの意見を踏まえたと強調。さらに風邪やインフルエンザなど成人の軽症疾患の多くは、5日以内に症状が改善するという科学的根拠に基づいているという。

 同様の規制は、サスカチュワン、オンタリオ、ノバスコシア、ニューブランズウィック、プリンスエドワード島各州、ノースウエスト準州、さらに、連邦政府でもすでに導入されている。

(記事 高城玲)

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