今月2日から続いているブリティッシュ・コロンビア(BC)州の公務員によるストライキが拡大することになった。BC州公務員労働組合(BCGEU)は9月12日、酒類流通局の複数の倉庫で残業を禁止すると発表した。
声明によると、残業禁止は即日から発効し、デルタ市、リッチモンド市、カムループス市の流通センターとバーナビー市にある酒類流通局本部に適用される。ここからビール・ワイン・スピリッツが、リカーストアやバー、パブ、レストランなどに供給されているという。
このほかにもBCGEUは、バンクーバー市、ビクトリア市、サレー市、カムループス市、ケローナ市など州内各地の政府庁舎や事業所でピケを実施している。今回の酒類倉庫への拡大措置により、ストに参加する組合員の数は6,000人を超えるという。
BCGEUは消防士、ソーシャルワーカー、刑務官や保安官、事務職員、自然保護官などを含む34,000人以上の公務員を代表する労働組合。今回の拡大措置に際して、BCGEUのポール・フィンチ会長は「政府が過去最高の酒類収入を得ている一方で、生活費危機の負担を公務員に背負わせるべきではない」と声明で述べている。
組合は、2年間で8.25%の賃上げに加え、生活費調整手当やリモート勤務の権利を求めている。しかし、州政府の直近の提示額はその約半分にとどまっているという。
(記事 高城玲)
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