BC州の大学など留学生減少で解雇相次ぐ

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の高等教育機関で、教員の削減が相次いでいる。バンクーバー・コミュニティ・カレッジ(VCC)が、9月1日付けで2026年1月に発効する解雇通知を約30人の職員に送り、同様の解雇が今年に入って3度目となると、VCC教職員組合フランク・コスコ会長の言葉を複数の報道機関が伝えた。

 また、クワントレン・ポリテクニック大学(KPU)が職員向けの内部メモで、2026年3月までに約45の職を削減する計画を明らかにし、すでに20の空席ポストを廃止したとCBCニュース電子版が報じた。KPUは留学生の数が2023年比で約60%減となる見込みという。

 ランガラ・カレッジは、2023年秋と比べて留学生が2,400人減少、69のポジションを削減したことを認めている。

 高等教育機関の人員削減は、カナダ人学生よりも高い授業料を支払う留学生の減少が大きく影響している。2024年1月、連邦政府は住宅危機への対応や留学生制度の悪用防止を理由に、学生ビザ発行数を2年にわたって35%削減すると決定。さらに2024年7月には、BC州政府が公立の高等教育機関の留学生受け入れ上限を総入学者数の30%に制限した。

 教員組合は制度改革が必要なことは理解するがそれを学校の犠牲の上に行うべきではないと反発している。

(記事 高城玲)

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