バンクーバー・ライズ悔しい引き分け、岡本は後半フル出場でアシスト

試合後のインタビューに応じる岡本。2025年7月24日、バーナビー市。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today
試合後のインタビューに応じる岡本。2025年7月24日、バーナビー市。Photo by Koichi Saito/Japan Canada Today

 NSL(ノーザンスーパーリーグ)バンクーバー・ライズはオタワ・ラピッドFCを迎えた。拮抗する両チームの今季を象徴するかのような好ゲームとなった。

8月2日(スワンガード・スタジアム:3,988)

バンクーバー・ライズ 3-3 オタワ・ラピッド

前半はオタワが推す展開で13分に先制点、しかしバンクーバーも15分にはクインの技ありのミドルシュートが右隅に決まり同点に。その6分後には再び1点を取られリードを許した。しかしバンクーバーは38分に同点に追いつく。後半はバンクーバーが58分に決めてリードした。このまま勝利するかに思えたが、アディショナルタイム終了間際の96分にボールの奪い合いからオタワに反則があったように見えたがバンクーバーの選手が倒されたままゴールを決められ同点で終了した。

豪快にミドルシュートを決めたクイン、同点ゴールの後で喜び爆発。2025年8月2日、バーナビー市。Photo by Jordan Leigh/Vancouver Rise
豪快にミドルシュートを決めたクイン、同点ゴールの後で喜び爆発。2025年8月2日、バーナビー市。Photo by Jordan Leigh/Vancouver Rise

岡本は後半から45分出場、得点に絡みアシストも

 前半は押され気味だったバンクーバーだったが、同点で後半を迎えた。岡本祐花は後半の最初からピッチに立ち、名前が呼ばれると大きな歓声が上がった。ポジションは左サイドバック、攻撃の時には左サイドをグッと上がっていく。

 58分の勝ち越し点は岡本が上げたボールがFWワードのゴールにつながり、移籍後初アシストが付いた。前半が終わった後に監督から「フレッシュで入るから、いっぱい走ってチームに貢献してほしいと言われた」と岡本。「そこは本当に攻撃参加を意識して勝ちに行く気持ちで入りました」と勝ち越し点につながった。

 チームは悔しい引き分けだったが、「自分自身も慣れてきて、攻撃参加の部分ではもっともっとできるかなと思っています。これからチームメートともコミュニケーションを取りながら新しいチームの中心選手になれるようにがんばりたいと思います」と手ごたえを感じていた。

ホワイトキャップスGK高丘選手にもあいさつ、工藤選手との縁も

 バンクーバーではMLSホワイトキャップスでGK高丘陽平選手が活躍している。クラブハウスで会った時には「こんにちは。お願いしますと話したくらいです」と笑う。それでも男女のリーグという違いこそあれ、バンクーバーに日本人サッカー選手がいることは「心強い」と言う。

 「いま活躍されている選手なので、コミュニケーションの部分だったり、色々アドバイスが聞けたらいいなと思います」と語った。

 バンクーバー・ホワイトキャップスには2016年に工藤壮人選手が所属していた。岡本選手は工藤選手がまだJリーグ柏レイソル時代に東京で開催したサッカーワークショップに子どもの頃一度参加したことがあるという。

 工藤選手はその後バンクーバーに移籍。1年在籍してJリーグに戻ったが、今年は岡本選手がバンクーバーのチームに移籍。「バンクーバーに縁があると思います」と笑った。

アウェイで日本人対決2試合

 バンクーバーはこの後8月は3試合連続でアウェイとなる。9日にはハリファックスでタイズFCと対戦。ハリファックスには中村恵実が所属している。日本ではAC長野パルセイロでチームメートだったという。17日にはAFCトロントの木﨑あおいと再び対戦する。

 ライズがバンクーバーに戻るのは30日。モントリオール・ローズと対戦する。

バンクーバー・ライズ今季のホームゲームhttps://www.vanrisefc.com/

8月30日(土)7pm モントリオール・ローズ戦
9月6日(土)4pm カルガリー・ワイルドFC戦
9月20日(土)1pm オタワ・ラピッドFC戦

(取材 三島直美)

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