西カンファレンス2位のサンディエゴFCをバンクーバーに迎えての首位攻防戦はゴールラッシュを制したサンディエゴに軍配が上がった。ホワイトキャップスは今季初めて首位を明け渡した。
6月27日(BCプレース:20,867)
バンクーバー・ホワイトキャップス 3-5 サンディエゴFC
前半35分に先制点を決められた2分後に2点目を入れられ0-2。43分にはDFオカンポがゴールし1-2としたが、その1分後には3点目を許した。後半開始早々に4点目を決められたが、キャップスも66分に途中出場のDFラボルダがゴールして2-4。その後も両チームが1点ずつを加えた。
ホワイトキャップス2連敗で首位陥落
今季開幕から好調だったホワイトキャップスは3月から首位を走っていたが、気づけばすぐ後ろにサンディエゴFCが追いかけていた。首位を死守するには負けられない一戦。試合開始から高丘も好セーブを連発した。15分には左からのシュートを跳ね返し、32分には緩く上がったバー付近の際どいシュートをジャンプ一番片手で防いだ。

今季を象徴するような守りの堅さを見せていたディフェンス陣だったが突如崩れた。ソレンセン監督は試合後、ゴールした後すぐに相手にゴールを決められる展開に、「ゴールへのリアクションがまずかった。常に受け身になった」と振り返った。ただハーフタイムで切り替えて後半はチャンスも多く作ったし良かったとも。戦術については自分の責任と語り、「いつもなら3点取れば勝てる試合だが、今日は違った」と攻撃の手を緩めないサンディエゴが上回っていたと強調した。
チームは現在9選手が国際大会出場のためにチームを離れている。主力不在の戦いに「いない選手のことを言い訳にしたくない。サンディエゴも状況は同じ」と語った。
これでチームは6月に入り、CONCACAF Champions Cup(CCC)決勝も含めて3敗。今季はここまで連敗すらなかっただけにチーム状況と選手のメンタルが心配なのではとの質問には、「スポーツとはこういうもの。悪い時もあるがそれを乗り越えて立ち上がるだけ」とシーズン中盤での連敗は修復できると前を向いた。

ホワイトキャップスはCCCで勝ち進んだこともあり、5月は過密スケジュールだった。6月は1日にメキシコでのCCC決勝を含めここまで4試合と比較的通常スケジュールで来た。しかし、6月29日のLAFC戦以降、7月9日のカナディアンチャンピオンシップを除いては7月19日まで5試合連続アウェイと、再び厳しいスケジュールとなる。
ここまで18試合を戦って10勝3敗5分の勝ち点35。レギュラーシーズン34試合を折り返し、これから後半戦をどう乗り切るかで前半戦の強さが本物だったかが試される。
高丘も含め、ホワイトキャップスから4人がオールスター出場へ
MLSは26日、今年のオールスター出場選手を発表。ホワイトキャップスからはGK高丘を含む4選手が選ばれた。チーム史上最多。
高丘は日本人選手としては初のオールスター出場。今回は監督推薦で選ばれた。その他は、FWホワイト、DFブラックモン、MFバーハルター。3人とも投票で選ばれた。
この日は試合後に選手へのインタビューがなかったため、高丘を含め選ばれた感想などを聞くことはできなかった。
オールスターには他にインテル・マイアミのメッシやアルバ、GKではカナダ代表でミネソタ・ユナイテッドのセントクレアも出場し、高丘とチームメートとなる。
試合は7月23日、テキサス州オースティンで、メキシコプロリーグのリーガMXオールスターチームと対戦する。
7月、8月のホームゲーム(https://www.whitecapsfc.com/)
7月26日(土)7:30pm スポルティング・カンザスシティ戦
8月17日(日)6pm ヒューストン・ダイナモFC戦
8月23日(土)6:30pm セントルイス・シティSC戦
(取材 三島直美/写真 斉藤光一)
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