「花正月*美しきよきもの春うらら」

カナダde着物

第43話
*成人の式 おめでとうございます*

 新成人の皆様、ご成人を心よりお祝い申しあげます。

 今後のご活躍にご期待すると共に、ご家族の皆様のご多幸とご健康をお祈りいたします。

Snow Geese in Vancouver; Photo by ©2023 Manto Artworks
Snow Geese in Vancouver; Photo by ©2023 Manto Artworks

*今日の着物*Today’s Kimono

成人式での正装

 女性は振袖、男性は紋付袴が第一礼装となります。(*1)

 厄除けの意味もある素晴らしい伝統工芸品ですね。

成人式の第一礼装。写真:コナともこ
成人式の第一礼装。写真:コナともこ

 1月15日の午後、還暦を迎えた女性たちの写真撮影をいたしました。

 3回目の成人式ともいえましょうか。邪気を払う赤い振袖でお祝いです。

*今日の和の学校*Today’s Gathering

 初詣で賑わいましたお寺は、いつもの静かな境内に戻りました。

 そして、1月15日、本堂では厄除けの法要を兼ねた成人式が行われました。成人のみなさんは、厳かな法要の中、大人になった自覚と今ここにいる感謝をお釈迦様の前で感じられたでしょうか。

 東漸寺のキースシナイダー先生のお説教では、自ら生き抜く力を備えておくというお言葉をいただきました。

 多種多様な世の中になっても、「人生の儀礼」として成人式はいつまでも大切な日として残ることを願います。

 成人の日をこの日に定めたのは、元服の儀を新年最初の満月に行う風習があり、それに由来しているためだそうです。

 満月に迎える成人式は神秘的ですね。

 日本では成人式は1月の第2月曜日に変わっております。

成人式@東漸寺。写真:コナともこ
成人式@東漸寺。写真:コナともこ

参照

https://www.studio-mario.jp/

振袖(*1)

 成人式は、冠婚葬祭の「冠」にあたる儀式、つまり「最も格式の高い場」です。ですから、女性は礼装となる振袖でのぞむのがマナーというわけです。

 振袖は、かつてこどもにも振袖を着せていた時代がありました。これは長い袖を振る仕草が「魔を祓う」「厄除け」になると思われていたためです。こどもが病気や厄にとりつかれないようにという願いを込めて、振袖を着せていたのです。

「着物語り」
コナともこさんが着物の魅力をバンクーバーから発信する連載コラム。毎月四季折々の着物やカナダで楽しむ着こなしなどを紹介します。
2020年8月から連載開始。第1回からのコラムはこちらから。

コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。
12年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。

年間を通じて季節の行事に加え、お寺での初参り、七五三祝い、十歳祝い、元服祝い、二十歳祝い、結婚式、生前葬、お葬式などの設えと装いのお手伝いもさせていただいております。

*詳しくはコナともこ までお問い合わせ下さい。tands410@gmail.com
東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持の為に使われています。

カナダ人の夫+社会人と大学生の3人娘+老犬1匹(昨年末、虹の向へ)がおり、バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
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