セブン・ポテトの会エイコ・エビイ前会長に在外公館長表彰

 中部バンクーバー島日系カナダ人協会(Central Vancouver Island Japanese-Canadian Society)前会長エイコ・エビイさんへの在外公館長表彰の授与式が、3月15日、ナナイモ市内で行われた。

 式には同協会の現会長や副会長、エビイさんの家族、友人らに加えて、羽鳥隆在バンクーバー日本国総領事、今村香代領事の17人が出席した。関係者らは長年の功績が認められたと、受賞をともに喜んだ。

 羽鳥総領事は表彰授与にあたり、「エビイさんは在任中に会員のニーズに合わせて活動を拡大して、ナナイモに住む日本人や日系カナダ人を支援してきました」と述べた。そして「日系カナダ人コミュニティの発展と幸福のみでなく、日加間の理解と友情を育むために長年、尽力してきた功績について、心からたたえたいと思います」と祝辞を贈った。

 中部バンクーバー島日系カナダ人協会は、ナナイモ周辺の日系カナダ人らが社会活動や文化活動を行う団体として1985年7月に発足した。当初は約60家族が会員として活動に参加していたという。

 その後、ナナイモ、すなわち「七つのイモ」として「セブン・ポテトの会(Seven Potatoes)」を別名として採用。日本文化の理解を深めるため、日本の食文化や伝統を通じて交流を行い、新年会や七夕会、ピクニックなどのイベントを開催している。

 エビイさんは2002年に同会の会長に就任。以後、19年間、会長として活躍した。また、ビクトリア大学主導で行われた、戦時中の日系カナダ人財産没収の事実を究明した研究・調査「Landscapes of Injustice(正義不在の実態)」に参加した。

 現在は日系人強制移動政策経験者の健康の維持増進のためのプロジェクトでマネージャーも務めている。プロジェクトはブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府による、高齢化する強制移動経験者の健康を維持増進するための200万ドルの支援を資金としていている。

受賞に際してのコメント

エイコ・エビイさん
 「賞を授与いただき、恐縮するとともに、とても光栄なことと感じています。家族の歴史とつながることや、日本文化を促進することは、誇りであり楽しみでもありました」

中部バンクーバー島日系カナダ人協会(セブン・ポテトの会)
 「エイコ・エビイさんの日系カナダ人コミュニティとその福祉への卓越した貢献が認められました。おめでとうございます。3月15日に行われた授与式にセブン・ポテトの会が出席できたこと、またエビイさんの功績により当会が認められたことも光栄に感じています」

(取材 西川桂子)

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