アフガニスタンから犬や猫300匹がバンクーバーに到着

アフガニスタンを飛び立った飛行機はまずトルコのアンカラへ。Photo courtesy of Kabul Small Animal Rescue
アフガニスタンを飛び立った飛行機はまずトルコのアンカラへ。Photo courtesy of Kabul Small Animal Rescue

 情勢が悪化しているアフガニスタンで保護された犬や猫300匹が、2月1日にバンクーバー空港に到着した。 アフガニスタンでは2021年8月、イスラム主義勢力タリバンが実権を握ったことで、アメリカ軍が完全撤退。外国人や大使館など外国公館の現地採用スタッフらも次々に国外退避した。

 アメリカ大使館員らを乗せた米軍の特別機が、8月15日にカブール国際空港を飛び立った際には脱出したいと望む人たちが機体にしがみついて、振り落とされ、数人が死亡した。首都カブールでは11月にも過激派組織ISが爆発物を仕掛けて、死者が出ている。

 SPCAインターナショナルとカブール・スモール・アニマル・レスキューは、8月下旬より犬や猫の保護を始めた。多数の飼い主が国外に避難する中、置き去りにさられた動物を救うためという。

 当初は9月に避難させる予定だったが、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)では狂犬病予防対策として、リスクが高いとみなされているアフガニスタンからの犬の輸入を禁じているため、犬や猫はそのまま取り残された。

 ロシアのIl-76(イリューシン76)に乗った158匹の犬と146匹の猫は、カブールを飛び立ったあと、トルコとアイスランドに立ち寄り、バンクーバーに到着した。うち66匹は先に避難した飼い主が引き取るほか、里親を探すなどして、新しい人生を再出発させることになる。

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